01
ルッチ/ギャグ
「ポッポッポー、ハト、ポッポー。豆が欲しいか、そらやるぞー」
「……ポゥ」
エニエスロビーのとある一室。
えらくご機嫌な姫の横で、鳩が呆れた様に鳴いた。
「姫、ハットリに何食わせようとしてるんだ」
「ん、大豆。節分の時のが余ってた」
見兼ねた鳩の主人に、事もなげにサラリと答える姫。
「バカヤロウ、今何月だと思っている」
壁に掛けられていたカレンダーを指差し、ルッチは姫へと拳を落とした。横にいた鳩は、もう一度鳴いて、主人の肩へと飛び移る。
「ああっ! ハットリー」
喉元を撫でられて気持ち良さそうに鳴き、目を細める鳩。……キュン。
「よしよし、可哀相に」
「ポッポー」
「ぷはっ、ルッチが"可哀相に……"とか似合わねー」
「指銃」
「うわっ、鉄塊!」
突き指をしそうな勢いの攻撃。流石は超人。流石は事実上のリーダー。
「姫……」
「あっ、私これから任務だった!」
「待て、お前の任務は明日だった筈だ」
走り出す、その前に襟を引っつかまれた姫。
……首が、首がグェってなった!
「離してよー」
しかも何故チェックしているんだ、避難の声を上げる。
ハットリは、とっくのとうに居なくなっていた。
喧嘩する程、なんちゃらってやつ!
(……あいつら、何気に仲良いよな)(うむ、そういうもんじゃ)
仲良しCP9。
6月28日 灯亞
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×End