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ドフラミンゴ/甘甘
「空も紫なの?」
蒼に流れる白い雲を眺めながら、ずっとだんまりだった姫から発せられた声に首を傾げる。
相変わらず、文脈が無かったが、指でサングラスを突っつかれて、彼女の言いたい事が分かった。
「ん、ああ」
やっぱり、と嬉しそうに笑う姫。何がそんなに楽しいのか。
「うわぁ、本当に真っ紫!」
サングラスを外して姫に掛けてやると、更に楽しそうに笑う。コロコロと表情が直ぐに変わるコイツは見ていて飽きない。
フフフッ、退屈が嫌いな俺には丁度いい。
「何時もこんな世界見てるんだー」
綺麗ね、と微笑みながら一頻(ひとしき)り辺りを見渡すと、姫はサングラスを俺に返そうとした。
「もう少し掛けとけ」
なんと無く手で制す。姫にかけ直すと、彼女は不思議そうに小首を傾げた。
「どうしたの? ドフラ」
「フフフッ、たまにはそれ無しもいいだろ」
そうして、ドフラは意味深に笑った。
貴方と何時も、
同じ景色を見ていたい。
終らせ方が難しかったです(汗)
ドフラさん……いい^^
4月28日 灯亞
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×End