その日僕は恋に落ちた
雨粒が弾けて世界はひどく眩しくて
昔聞いたあのお噺の結末はなんだっただろう
別に望まれなくても良いよ
嘘吐きシャルロッテ
メリーは人を愛した
欠陥品の四方山話
エピソードの消失
わたがしみたいな日々だった
あたたかいね、幸せだね
どうしようもなく貪欲なのです
君が欲しいなんて言えるわけなかった
言葉はまた呑み込んで
私の心臓、知りませんか
苦しくても辛くてもそれすら愛おしい
滑舌の回らないラブレター
これは我が儘なのでしょうか
偽善でもなんでも良かった
こんにちは、明日の私
世界は枝分かれをはじめた
君のいない世界
喧嘩すら愛してた
いがみ合いの告白
春には君はもう手の届かない場所にいるのでしょう
たった四文字の言葉が、どこまでも重く切なかった
雪が解けたら世界が終わるのよ
生まれてきてありがとう
君と私のバースデー
ろうそくはいらない
ひどく不格好な愛情
いびつな泥団子みたい
あの頃わたしたちは純粋に世界を好きだった
ピーターパン、愛していたの
五十音順の合言葉
卵焼きは甘いのでお願い
雨模様の恋
遅桜の事情
朧月は笑っていた
陽炎の中にはただ君と君の声だけ
春暁(しゅんぎょう)の奇跡を信じた
花冷えの声
あえかな微笑み
贖いに依存していた
艶姿(あですがた)の幻影
秋の暇乞い(いとまごい)
泡沫の恋情
海鳴りの誘い
群青に告げた秘め事


*あえか…弱々しく、幼い可愛らしさのあるさま。いかにもはかなげに見えるさま。