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earnest




「なぁなぁ、ニーナ、今日さ繁華街付き合ってくんね?」

「また俺エサにされんのー?」

「頼むっ。ニーナいると食いつき全然違うんだって」

「しょうがねーなー」


あの頃の俺は、ただ毎日が楽しきゃいいって

テキトーに何でもこなして

人付き合いも良好。

オンナノコにも困らない。

まぁまぁ楽しい毎日を送ってた。


マジになんのなんか格好悪いし
今時流行んないっしょ?熱血なんて。


恋愛も、遊びも、友情も、そこそこでいいじゃん。



そんな、俺の考えに

日常に

あの人はあっさり入り込んだんだ




「かーのじょ、今ヒマ?」

「え?」


あの日、沢山の女の子の中で、あんたに声をかけた

遠巻きに見ても可愛くて

なんてか、キラキラしちゃってる感じ?

まぁ、最初はあっさりフラれたけど。

俺だって、別にいっかー、って他の子に声かけ……

あ、今のなし。



けどさ。



「はばたきミックスジュースを先に買ってきた人の勝ち!」

二回目


気になりだした




「何してるの?」


三回目


他の女の子に、目が行かなくなった



「ふふっ、いいよ?」


四回目……+事故ハグ

自分の気持ちに名前がついた。


「今度会った時に名前、教える」


絶対に会える

そんな自信があった。

だってさ、約束なんてしてないのに、四回も会えたんだぜ?

だったら


五回目だってあるっしょ?



そんな根拠もない確信は、



……あっさりと裏切られたけど


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