狂った歯車 | ナノ

▽ 狂った歯車


HRも終わって教室の中も変えるやつとか部活に行くやつとかだべってるやつとかだんだんまばらになってきて、ゴソゴソ荷物をまとめ、ふと二階の窓から外をみると見慣れた後ろ姿!
思わず確かめるようにバッと窓に近づく。

目を懲らして見つめるとあ、やっぱり!先輩だ!
まるで鼻歌歌うみたいにクルクルと鍵を回しながら今日の練習場に向かってる。
思わずにやけ顔になってしまう。クラスの奴らがガン見してたオレに近づいてくる。


「あれ、3年の先輩じゃん。ニーナ知り合い?」
「柔道部のマネージャー!オレ行くわ!」


そしてオレのスキナヒト…。


「あ、おい!」


急いで荷物を引っつかんで友達の言葉も振り切って、アンタんトコに向かう。
これって青春じゃね?
本気で何かをするとか本気で人を好きになるとか、バカバカしいと思ってたし絶対ありえないって思ってた。

嵐さんとアンタに会って色んな事知って本気も悪くないんじゃない?って思ってたけど、恋の方はちょっと不安…。アンタはもしかして嵐さんが好き…?そりゃあの人は男としてすげぇ尊敬してるしカッコイイって思うけど、アンタが触って来る度違うかも!?なーんて気持ちが膨らむ。

デート誘えばOKしてくれるしさぁ。ずっとくっついてりゃ『もしかしたらちょっとずつオレに惹かれてんじゃねーの?』なーんて甘い考えを捨てきれない。オレってこんな単純だったっけ?
アンタが卒業するまであと少し。それまでにアンタをオレだけのモンに出来ないかな……?



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