狂った歯車 | ナノ

▽ オレのカノジョ〜後編


「うわっ!兄ちゃんいたの?」

「いちゃ悪いのかよ」


ん?て事は美奈子ちゃんの靴にコイツ気づいてなかったんじゃねーの?
そういえばアンタ靴とかスゲー横に寄せてたよな
色々考えてたら、ヒョコッとオレの後ろからアンタが顔を出す


「おはよう、徹平くん」

「え?ネーチャンも居たの」

「朝から迎えに来てもらったの、ね?」


あーわーせーてーって目でアンタを見ると、ちょっと驚いた顔を見せて、上擦った声で徹平に返事をする


「え?あ、う、うん」

「兄ちゃん男なんだから迎えにいけよなー」


マジ、口の減らない奴だな…


「オレらもう出るから」

「えーっ!ネーチャンと話したい!」

「今度だ、こーんーど!!」


アンタの手を握って、グイグイと引っ張って行く


「て、徹平くん!ま、また今度ゆっくりね!」

チラリと後ろをみると、徹平がオレに手を引かれるアンタに手を振ってた


しばらくして徹平からメールで

『かーちゃんに黙っててあげる、貸しね』

って入ってきた
やっぱ気づくよな…
だいたいアイツがノックする自体おかしいんだった
はぁ…なーに要求してくんだろ


「どうしたの?」

「んーん、何でもないよ」

「いいなぁ…わたし一人っ子だから、兄弟いるの羨ましいよ」

「アイツうるさいよ」

「それ位がいいんだよ、ねぇ、旬平くんは進路もう決めてたりするの?」

「んー、宝飾デザイン学校とか行きたいよね」

「あ、やっぱり!」

「っぽい?」

「うん、っぽい!」


目的地に向かいながら、そんなたわいない事を話してた


8/9

[ | back | ]


QLOOKアクセス解析
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -