狂った歯車 | ナノ

▽ 淡い期待


今日はいつもより落ち着かない…
ソワソワして何度も廊下を歩いてみたり、廊下でクラスの奴らと喋ってても、階段の方が気になって仕方ない


スゲー期待してる
アンタは今日絶対来てくれる…と思う
だってオレ今日誕生日じゃん?
辺りは昼休み中で、少しざわついてて、喋ってた友達の会話が止まる


「あ、ニーナ、アレ、元マネージャーないの?」


バッと友達の言葉に反応して、振り返るとアンタがいた
すっげ久しぶり…会いたかった


「ニーナ!」


ニッコリ笑いながら、オレの元に近づいてきて、オレの目の前に来た
友達がオレとアンタを交互にみて、不思議そうな顔をする


「あー…っと、ねぇ期待してもいいって事?」

「うん!ニーナ!お誕生日おめでとう」

「あ、あんがと」


やっぱり!!絶対来てくれると思ってた!!
かわいい紙袋に入れられたプレゼントを出して中身を取り出すと
『アートシルバークレイキッド』だった

ああ…やっぱすげぇや…
何でオレの事そんなにわかってくれんの?


「どう…かな?」

「スゲー嬉しい!」


多分周りに誰もいなかったら、抱きついて、キスしまくって、押し倒しちゃうかも!


「良かったー!」


プレゼント超える位のメッチャ笑顔で、ドキドキが止まらない
ああーもう、かわいすぎんだよ、アンタ…
緩みまくった顔でそれをみてた


「なぁ、付き合ってんの?」


オレと同時にアンタが友達をみて、困った様な顔にかわる
その顔に少し傷つきながら、余計な質問をした友達に言い放つ


「付き合ってねーよ」

「だよなー!お前じゃつりあわねーよ!元部長さんとかスゲーお似合いそう!」

「え?嵐くん?いい人だけどね」


友達に笑いかけながら、そう答えたアンタをみてチクリと胸が痛む
別に好きとかそんなんじゃねーよな…
アンタがオレの友達とずっと喋ってて、何だか少しのけ者気分

すっげーヤキモチ…

マジでずーっと色々話してて、大きなため息をつきながらそっちを見てた



オレも話したいんだけどな…


あの日からずっと会えなくて、気持ちが募り過ぎて、セーブしてた気持ちにブレーキ利かなくなりそうなんだ



2/3

[ | back | ]


QLOOKアクセス解析
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -