狂った歯車 | ナノ

▽ 踏み出す一歩


「おい!新名!もう大丈夫なら早くコッチにこい!」

「押忍!」


ヤバい今は柔道に集中しねーと…
バチンと自分で両頬を叩いて立ち上がり、嵐さんとまた組んで乱取りを始める

本気を出せとか、全力出せとか、いつもより全然厳しくて、『出してます』つってんのに、まだ全力じゃないみたいな言い方されてたら、突然嵐さんが組んでる時に『次期部長になる奴がなにいってんだ』ってとんでもない事言い出した


「部長ってオレが!?」

「かかって来い、全力で!さあッ!」


嵐さんに煽られて、思いっきり嵐さんを投げてた…投げさせてもらったのかもしんねぇけど
マジでオレが…部長…?
1、2年も、大迫先生も全員一致でオレを推してくれたって…


「マネージャーも」


アンタも…?
信じられなくてアンタをみてたら、たくさんのファイルを持ってきた


「これ…この前、嵐くんと作ったの」

「…何?」

「今までの練習メニュー、お前達の弱点やら、コイツが見て気づいたの全部書いてあるぞ、マネージャーに感謝しろよ?」


これ…ってもしかしてこの前の約束ってやつ…?
ペラペラめくってて、自分のページに『あの時言えなくてゴメンね』って書いてあった

デートじゃなかった!!
マネージャーのアンタが言える訳なかったんだ

ジワジワ沸き上がる嬉しさと少しの安堵感、アンタをみるとちょっと困った様に微笑んでくれて、自分のガキっぽさも情けなくて、嵐さんみたらどうしたんだ?みたいな顔してて、もうたまんなくて、アンタに抱きつく訳にもいかないから、嵐さんに抱きついた


「うわっ!何だよお前!」


一瞬にして投げられちゃったけど…
今度は受け身をとれましたー


それをみてたアンタがすっげー笑ってて、笑顔がかわいくて、やっぱり改めてアンタが好きだって、思っちゃったんだ…


やっぱ諦めらんねーよ



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