▽ 悲しい嘘
フラフラで立てないアンタを仕方なく便座に座らせると、座ってる下の方から、ピチョン、ピチョンときこえ、垂れる水音が、中に全部出してしまった体液の量を物語る
自身の処理をして、グッタリしたままのアンタの服のボタンをとめていく
リボンがキレイに結べなくて、手間取っていると、されるがままになっていたアンタが、クスリと小さく笑って、リボンを結びはじめる
「何で…嘘…ついたの?」
どうしても気になっていた事をきいてみた
そんな事きける関係でもないクセに…
「…ニーナが…嵐くんの事言うと、何だかいつも怒る様な感じがする…から」
少し困ったような顔をして視線を外す様に俯く
アンタの言うとおり確かにそうだよ
オレは嵐さんの名前が出るだけで、焦ってどうしても、繋がりを求めてしまう
強引に関係を持たせてしまったから、アンタの体を無理矢理奪う事しか出来ないんだ
例え合意でなくても、オレが抱いてる間だけは、オレのものだって錯覚出来るんだ
どんなに体を重ねても、オレの彼女でもなんでもない
こんなに…好きなのに…
「あ…の…ニーナは…どうして…こんな…事わたしに…するの…?」
真っ赤になりながら、真っすぐ俺をみて聞いてくる
ドクドクと一気に心臓が速くなる
アンタが好きなんだ…
言えない…
言ってしまったら、この関係さえも終わってしまう
絶対に嫌だ…
触れる事さえも叶わなくなるなんて、もう堪えられない
最低な男だと思われてもいい、それでアンタと繋がりが持てるなら
「…ヤりたい…から」
俯いてしまったアンタの顔を上げさせると、傷ついた顔をしてて、大きな黒目がちの目が瞼で伏せられると、音もなく涙が溢れ出し、次第に肩を震わせて顔を覆い必死で声を殺すように泣きはじめる
覆う手を外し唇を重ねると、悲しい涙の味がした
お願い…あと少しだけでいいから、オレのものでいて欲しいんだ…
To be continued…
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