狂った歯車 | ナノ

▽ 歪む心


力の入らない体を抱え上げ立たせた。


「壁に手ついて、足広げて」
「…え?」


大人しく壁に手をついたところで、何をされるか気づいてアンタはジワリと瞳に涙を浮かべる。


「や、やだ!」
「イッたくせに」


ピタリと動きが止まってアンタが俯く。熱を持ったモノを白い双丘にあてがった。ニュルリと割れ目を伝わせ、蜜が溢れてくる場所を見つけると、思い切りそこに突き立てた。


「やっあぁぁ!!」
「はっ!すげぇ!メチャメチャ締まる」


ボディーソープと蜜液でヌルヌルになり、イかされた体は敏感で、侵入してきたペニスを面白い位にくわえ込む。
両手で腰を固定して、律動を繰り返す。
ジュブジュブと音を立てて、泡立った液がポタポタと床にたれる。


「あっ…はっ…!」


突き上げる度に漏れる声が、バスルームで響き、エロくてもっと鳴かせたくなって激しく腰を動かす。肌同士がぶつかる音がバスルームに響き、この行為を知らしめる。


「やっ、あぁっ!もぅやだ!!やめて…!」


涙声になり、叫ぶような声になる
構わず腰を動かし、ゾクッと快感が込み上げ白濁の液が出ると同時に引き抜きぬき、白い双丘を汚すよう生温いそれをビュク、ビュクっとかける。
自分で少ししごき、ビュッ、と残りもかけた。

へたり込んだ体にシャワーをかけ、丁寧に洗ってやると、オレを悲しそうな顔で見上げ、視線を落とした。

隠す事さえ止めたアンタはオレにされるがままタオルで拭かれる。
初めてじっくりとみるアンタの体は、白くてとても綺麗で、汚した罪悪感に苛まれる。

バスローブを羽織らせ、手を引いて部屋に戻りベッドに座らせた。そのまま目についた冷蔵庫を物色してミネラルウォーターを出し、差し出すとアンタはフルフルと横に頭を振った。

喉渇いてるハズだろ?
仕方なくパキッ、と蓋をあけ、受け取られなかったミネラルウォーターで喉を潤し、アンタが座ってる横に腰掛ける。

ピリリ、ピリリ

と自分の携帯では無い音がなり、気まずそうにアンタがオレをみる。


「…みていいよ」


ベッドからアンタが立ち上がった。バッグから携帯を取り出すとメールを確認してカチカチと返信してパタンと携帯を閉じた。


「誰?」


一連の作業が終わるのを待って何も考えずに尋ねた。
え?と不思議そうな顔をしてオレを見つめた後、聞きたくなかった名前を告げられた。


「嵐くん…」



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