絆 | ナノ


▽  -kizuna- ※05


急に腕を掴まれ引き寄せられると叩きつけられるようにうつ伏せにされ、ベッドに顔を押し付けられ、衝撃で息が止まりそうになった

すぐに捩る様に腕を背中に固定され、強引に足を立てさせられた
痛い…怖い…
自分がいつ何をされるのかわからない体勢で次の行動に怯えがでる

カチャカチャとベルトをはずす音が聞こえる
息を必死で殺し、自分が今から受ける行為に覚悟を決めると、ヒタリと熱い感触を秘部にあてがわれ、目を閉じると乱暴に腰をひきよせられた
次の瞬間肉壁を抉るように熱いものに貫かれる


「ふっ…ぁ!!!」


いきなり奥に突き上げられて体が強張った
いつもの慈しむ様な手も声も何もなく、同じ間隔で腰を打ちつけ激しく前後され、肌同士がぶつかる音がだけが、耳に悲しく響き、ただ性欲の処理のような行為に胸が張り裂けそうになる
それで気が済むのなら何をされてもいいと思った


「あっ!ああっっ!!んっ!!」


コウに触られるだけで反応してしまう体は、揺さぶられて、苦しくても濡れてしまう
ふと動きが止まり両手を開放され、捻じられた腕に少し痛みを感じながら身体を動かす

それを阻止されるように腰に手が絡みついて
頭をまたベッドに押し付けられ、かぶさる様にコウの顔が左の耳へ近づいてきた


「ルカが好きなくせに濡れんだな」

「ちがっ…!!あっ!!やっ!!」


違うよ…
コウが好きだよ…
今までずっとコウが好きだって言ってたのも、もう信じてはもらえないの?
悲しくて苦しくなり、堪えていた涙があふれて止まらなくなった
どんなに体にひどい事されても、好きだからコウを体が求めるのに…

なら…どうしてこんな事するの?
好きだと…思ってくれるからと、許してくれるからと、期待しちゃダメだったの…?


「中っ…出すぞ!!」


体の中でドクンと脈打つと一気に自分の中に白濁の液が注がれたのがわかった
ベッドに突っ伏して、泣き声を上げない様に、必死で堪えた


「…おわりじゃねぇぞ」

「やだっ!!やめて!!こんなのイヤ!!」


肩を掴まれ引っ張られる
こんなの苦しいだけだ、身体を開いても何にも伝わらない
仰向けにされコウの体の重みがかかる
あんなに心地好かった重みが、今はもうただの逃がさない為の重しだと思うと、心が痛かった


「お前が裏切ったんだろ!?これぐらいじゃ気が済まねぇんだよ!!」


裏切るつもりなんかなかった
ずっと一緒に居たかった

乱暴に胸を掴んで揉まれ、爪が食い込みとチクリと痛んだ
噛みつくように口づけられ、また中に乱暴に中に突きたてられ抜き差しされる

昨日はあんなに優しく抱いてくれたのに
お願い…もうこれ以上優しいコウに抱かれた記憶を塗りかえないで


「いやぁぁぁああ!!」

「うるせぇ!じっとしてろ!!」


求められているんじゃない

わたしはコウの所有物だったの?
玩具を取られたみたいな感じなの…?
だから好きも…言ってくれなかったの…?


止めても、許しても、痛いも何も聞き入れて貰えないまま、戒められる為だけのいつ終わるかわからない何度も続く凌辱が、昼間の乱暴な行為を鮮明に思い出させる

自分の意志とは関係なくボロボロ涙がこぼれていき、味わったことのない強烈な恐怖と、全身を食い散らかされているような痛みが駆け巡る
どんなに抵抗しても簡単に抑えつけられる

今日ほど女である事が嫌だと思った事なんてなかった



ごめんなさい



ごめんなさい



もう許して


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