▽ 絆 -kizuna- ※03
手を開放すると、途端に逃げようとする足を掴み、自分の方に引き寄せて、大きく足を開かせた。
「や、やだ!!いやっ!!!」
ズルリと引きずり戻して、太ももを抱え、無理矢理中へ叶わない願いを捻じ込んだ。
「いやぁぁぁああっっ!!!」
「お願いだから、おとなしくしてて」
両腰にガッチリと手で固定して腰をゆっくり動かす。
恐怖にひきつり、抱いていても分かるくらい震えている。
頼むから…今だけでいい俺をみて。
必死で俺の腰を押し、上へと逃れようと爪を立てる。
「いやぁぁぁぁ!!!コウ!!!助けて!!!!イヤぁああああ!!!!」
コウを呼び続ける姿が俺じゃダメだと言い続ける。
お前がいま抱かれてんのは、俺なんだよ!!
「俺を見ろよ!!」
「…コウ…助けて…」
手で下顎を掴み俺の方を向ける。
美奈子はギュッと眼をつぶって下唇を噛んだ。
ポロポロと涙を流して呼び続ける名前は俺じゃない。
どんなに体を奪っても俺のものなんかになる訳なんかなかった。
…コウさえ裏切ってでも、おまえが欲しかったんだ。
突き上げる度、昨日聞いたベッドの音の様にギシギシ軋む。
諦めたように美奈子は力を抜いた。
「…コウ…ごめ…なさ…」
お願いもうその名前を呼ばないで…。
上下に揺さぶる度に目から涙が粒になって飛んだ。
それでもおれは容赦なく美奈子を突き上げた。
お願い…ルカって呼んで…。
美奈子は全く抵抗しなくなり、そして俺は中に全部ぶちまけた。
荒い息を整え、美奈子をみると必死で声を殺し、肩を震わせて泣いていた。
ペニスを引き抜くと、白濁した液が中からドロリと出てきた。
「…ごめ…なさ…い…ル…カ」
どうして…謝るんだよ…。
どう考えても俺が悪いだろ?
おまえはただ、コウを好きなだけなのに。
俺は胃からこみ上げてくる苦いものを感じた。
「……ゴメン」
我慢出来なかった…。
傷つけたくなんかなかった!!
俺は服を掴み、美奈子から逃げるように階段を駆け降り、West Beachを後にした。
抱いた感覚はまだ強烈に俺の中に残ってた。
コウ…ごめん…。
To be continued…
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