絆 | ナノ


▽  -kizuna- ※07


願ってもない申し出にゴクリと喉を鳴らした。
美奈子はベッドから降りて黒のソファに俺を腰掛けさせた。ガチガチの下半身は情けなくも窮屈なテントを作り、期待で心臓が爆発しそうだった。

脱がされたジーンズの下では勃起したペニスの形がボクサーパンツにくっきり浮き上がってた。
それをソッと撫でられるばかりで我慢できずに次を促した。


「おい美奈子、そりゃ焦らしてんのか?ずいぶん高等な技使うじゃねぇか」

「え?ちが…っ!」

「ククッ」


真っ赤になってオタオタする頭を一撫でして、下着を下げさせると、勢いよく飛び出したペニスが美奈子の正面にそそり立つ。


「ひゃっ…!こ、こんなに…おっきい…の?」


まんまるになった目がマジマジとペニスを凝視していて、少し恥ずかしくなって口を開いた。


「そんなでかくねぇだろ」

「そうなの…?」


比べる対象が居たら腹立つけどな。
美奈子の初めてが俺なのは間違いねぇからそれはねぇ。
俺を見上げた後おそるおそる両手で包み込み、かぷ、と先端が口の中に飲み込まれ、いきなり襲う射精感を必死で堪えたんだ。


回想に思いを馳せると感覚も蘇り、下半身は思い出して勃起していた。


「インポじゃねぇな」


そう吐き捨てて、ボディーソープがついたままのペニスを握り目をつぶってまた思い出に耽る。
美奈子の手順を思い出しながら右手を上下にゆっくり動かした。


熱い舌。
唾液で口の周りを汚して必死にくわえられる。
その時の上目遣い。
紅潮した頬。
息遣い。
両手で包んで拙く扱きまた口の中に含まれる。
決して上手くはなかった。
それでもアイツが俺のモンに触れるだけでイきそうになった。


「……っく」


あの時の全てを思い出して泡だらけのペニスを夢中で扱いた。


「はぁっ、は…っ、クッ……美奈子…っ!」


溜まりに溜まった精液がどぷ、どぷ、と掌の中に大量に放出された。上がった心拍数が落ち着いてくると、スーッと頭の中が冷えて現実に引き戻された。
掌にべっとりとついた精液を見つめて罪悪感が過ぎって、それも一緒にシャワーで全部流す。
フラれた女で抜くってありえねぇだろ。
妄想でまで美奈子を汚してしまった。


「………カイチョーか…。見る目上げてんじゃねぇ」


シャワーに打たれながら未練がましい自分が心底嫌になった。


自室に戻り携帯の待ち受けをぼーっと眺めていた。
解除の仕方がわからねぇ。
美奈子の画像を消しちまえば解除になるだろう。


なのに削除しますか?の[OK]がどうしても押せなくて、機種変する事を決めた。




To be Continued…


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