series | ナノ

▽ 友達ポジション


部活に行く途中階段を降りてたら突然聞こえてきた声



「付き合って欲しいんだけど」



すっげ!コレ告白!?
ナニナニー!?ちょっと参考にさせていただきます!
オレにも好きな子がいます
わかりますその気持ち…
階段に腰掛けて、ソッと聞き耳をたてる
なんてデバガメなのオレって…


「…あ、あの…」


ん?この声…


「わたし…、あの、す…」


美奈子ちゃんじゃん!マジかよ!
ぜっっっったいダメ!!
好きな気持ちは勿論賛同!だけど絶対ダメ!
慌ててその場から立ち上がって、上から声をかける


「あっれー?美奈子ちゃん、なーにしてんの?」

「ニーナ!」

「新名かよ…、ちょっとあっち行ってろよ」

「えー!なんスか?先輩!これナンパ?ナンパは学校じゃダメっスよ!」


お前がどっか行けマジで!
美奈子ちゃんが困った様にオレとソイツを交互に見てる


「…もういいよ、返事…後から貰ってもいい?」

「あ…、うん、わかった」


それだけ告げオレを睨んで、ソイツはその場から去って行った


「…返事なんてすんの?」

「聞いてたの?」

「うん」


これは…マズイかもしんない…
偶然だったっていうべきだったのかも
だって嫌だったんだ


「なのに、あの人の真剣な気持ちナンパって茶化したの?」

「そんな怒んなくてもいいじゃん!」

「ナンパばっかりして、本気で人を好きにならないニーナにはわかんないね」


ちょっと待て…
オレアンタにあってから、一回もナンパしてねーし!
アンタこそ何考えてるかわかんねー行動ばっかすんじゃん!
オレを睨んでプイッと背を向けるアンタを追い掛けて手を掴む


「…待てよ」

「何?」

「もうナンパなんかしてねーし、本気で人を好きにならないとかって失礼じゃね?」

「ニーナがナンパしててもわたし関係無いし、これはわたしの事であって、ニーナには関係無いんだから、首突っ込まないで」


関係無くなんかねーよ!
関係大有りだっつーの!
オレアンタの事好きなの!
…まだ言うつもりないけど


「わかったよ!じゃあ真剣なアイツと仲良く付き合えばいいだろ?」

「…なっ、いいよ!もうっ!ニーナのバカっ!」


わかるか!美奈子ちゃんのバカ!
手を振りほどかれて、走っていかれてもう最悪
オレ…ピンチじゃね…?
どうしよう…マジでさっきの男とつき合っちゃったりしねーよな?


1/3
[ × | back | ]


QLOOKアクセス解析
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -