▽ 知らない気持ち
「ちょ、ちょっと!嵐くん!?何!?」
「いーから、こいよ!」
グイグイ引っ張って、人気の無いとこ連れてきて手を離す
「お前マネージャーなんだから、誰よりも先に来て準備してんのが普通だろ!?」
「今日はたまたま…」
「言い訳すんなよ、だいたいあの男なんだよ、さっさと断れよ!」
「別にそれは嵐くんには関係ないでしょ!?」
関係ない…って何かスゲーショックな感じがする
何か完全に頭きた
「責任感なさすぎ!ドリンクも、部員のデータとんも、雑用全部お前の仕事だろ!?」
「何なの!?その言い方!!」
「実際そうだろうが!とっとと部室に顔出せ!」
俺を睨んで、プイッと顔を背け部室の方に走っていく
言い過ぎた…
雑用なんてホントは思ってない
けど何かモヤモヤして、イライラするんだよな
何だこの気持ち…
部室に戻ると、お前はもうすでに色々し始めてて、何かホッとする
部員にドリンクを笑顔で配ってて、俺の所に寄ってきて、無言でドリンクボトルを渡すと、新名と楽しそうに話し始めた
おい…何だその態度
部活が終了して、新名とシャワーを浴びにいく
「嵐さん…何か怒ってんスか?」
「怒ってねーよ」
「顔、こえーんスけどー、どうせマネージャーと何かあったんでしょ?」
「アイツがダラダラ男と喋ってて、マネージャーとしてちゃんとしてないから注意しただけだ」
シャワーのコックを回し頭から水をかぶる
わかんねー
わかんねー
何でこんなイライラすんだよ
「どうしてマネージャーの事、好きなクセにそんな態度ばっかとるんスか?」
「は?」
「好きなんでしょ?」
「誰を?」
「マネージャー以外誰がいるんスか?」
好き?俺が?アイツを?
俺の顔をみた新名が不思議そうに首を傾げて、すぐにニヤリと笑った
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