series | ナノ

▽ 甘える女


何だこの状況…。
洗濯機に寄り掛かかり、何事もない風を装って、眉間にシワを寄せ、いわれるままにプチプチ外すボタン。
軽く抱き着かれ見上げられて密着する下半身。

早く脱がせてこの状況から抜け出したくても、ノーブラにしか思えないパジャマの下。
モゾモゾと動かれる度に、眉間のシワが深くなっていく。
確実に体が反応しそうだ。
どんな試練だよ。
人の気も知らねぇで。


「コウちゃん」

「あ?」

「人に風邪うつすと早く治るんだよ?」

「治るワケねぇだろ」

「治るの!風邪もらって!」

「はぁ!?」


腰に巻き付いてた腕が飛びつかれて首にかかり、慌てて抱きとめ体勢を崩した俺に、美奈子が唇を押し付け、上目遣いで小首を傾げ濡れた唇を開く。


「うつった…?」


こりゃダメだな。
我慢出来るわけねぇよ。


「それ位じゃうつんねぇだろ」


縦置きの洗濯機の上に美奈子を座らせて、唇を重ね久しぶりの唇の感触を味わう。
少し甘いのはさっきのりんごのせいか、コイツ自身が甘いのか。


「やっと?」


嬉しそうに微笑んだ美奈子は、自分からも唇を寄せる。
つまりはヤリてぇから誘ってたって事かよ。
わかんねぇよ。あんなんじゃ。


「加減出来るかわかんねぇぞ?体大丈夫か?」

「うん…、平気」


歯茎に舌を這わせて、口内を舌でくまなくなぜると、美奈子がくすぐったそうに体をよじる。
その仕種がかわいくてクッ、笑みを零して、舌を絡めて舐めしゃぶる。


「なんか甘ぇ」

「や?」

「んなワケねぇだろ」


キスを繰り返してると、俺の後部の髪をくしゃ、っとしてみたり、指ですいたりを繰り返し、抱き着かれて胸に顔を抱き寄せられた。
乳房の中心を外し白い肌に吸い付いて舐めると、美奈子から甘ったるい声が出て体をよじる。


「もうちょっとう、え…」


乳房に唇を寄せたまま視線だけ美奈子を見上げニヤリと笑う。


「どうして欲しいかわかんねぇんだよ。バカだからな。自分で言えよ。して欲しいところ」

「…いつ、もしてくれるとこ…」

「最近してねぇから、わかんねぇな」

「もう…!意地悪しないで」


ぎゅ、っと乳房を掴むとツン、とピンクの突起が上を向く。ピク、と期待に揺れる体を焦らし、わざとそこを外して、舌を這わせてキスマークをつけた。
フっと乳首に息を吹きかけ、舌で舐めるフリをする。
紅潮した頬と潤んだ瞳が無言のお願いを繰り返す。


「…言えよ」


きゅ、っと結ばれた唇がほどけて、ぷる、っと恥ずかしそうに揺れる。


「舐めて…」

「どこをだ?」

「先…っぽ?」

「何だよ。それじゃわかんねぇだろ?」


ニヤニヤする俺に、さっきまでのワガママ女の顔が消え、真っ赤で眉毛を八の字にして、泣きそうな顔を見せる美奈子に欲しいワードを喋らせた。


「ち…、くび…舐めて」

「とんだエロ女だな」

「…!」



2/5
[ | back | ]


QLOOKアクセス解析
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -