そういえばわたしも何も食べてないな
ニーナにもいきなり団子しか食べさせてないし、熊本城連れていく前に、上通りか、下通りでどっかお店に入ればいっか

近くのパーキングに車を停めて、エンジンを切る


「あ、着いたの？ここドコ？」

「あっちが下通り、ニーナお腹空いたまんまでしょ？何か食べよう」

「マジで？アレだけじゃ足んねーし、いつ言おうかって思ってた、何食うの？」

「わたしは何でもいいや、何食べたい？」


考えるのが面倒で、マクドナルドでいいんじゃない？って言いかけた言葉を飲み込んだ


「食った事ないやつ」


ニーナが食った事ないやつなんか知る訳ないでしょー！何言ってんのこの子ー！
似合うわよ！？ジャンクフード！
好きな物がトマトソース系って事しか知らんわー！
設定資料集もないのよ！アンタ！
ちっちゃい頃から今までのニーナの軌跡でも出してみなさいよー！買ってやるからー！


ん…？という事は、はばたき市にないもの食べさせればいいのか
ああ…じゃあ熊本にしかないもの食べさせればいい訳ね…
熊本ラーメン？上通りに「こむらさき」あったな
昼前にラーメンはキツイ…しかもニンニクチップはマズイ
あら！わたし今、乙女！


「美奈子ちゃん？どしたの？」

「ううん、何でもない！太平燕食べようか」

「たいぴーえん？何ソレ」

「麺！春雨スープの豪華版と思えばいいよ、ランチ中華バイキングもあったと思うんだよね、どっちがいい？」

「どっちも」

「なら、行きますか！」

「行きましょうか」


下通りに入ってしばらく歩いてると、ニーナがキョロキョロし始めた
すると思ったんだよ…
そしてフラリと寄っていくお洋服のお店…
ちょっと服どうするんだろうって思ってた

ここの通貨はリッチじゃなくて円なの…
わたし買ってあげなきゃいけないかも
バカにならんな…
ここはリアルなのか…
いつまで居るかもわかんないし、男物の服なんて余っても困るし…
ドラ○もん居たらとりよせバッグで何とかなるのになぁ…
ああ…それも二次元だ
とことん二次元脳ね、わたしの脳内


「…服欲しい？」

「んー、まぁ欲しいけど、無理じゃね？」

「ニーナ、知り合いの店が近くにあるんだけど、ご飯食べたら行く？」

「マジで！？行く行くー！」


ああ…やっぱり欲しいのね…
こうなりゃ、あの作戦しかないな

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