。トリップ | ナノ


▽ 夢が覚めるとき


不思議な事に、幼なじみはニーナの事は覚えてなくて、わたしは未だ夢の中を、さ迷ってるみたいだった

ニーナがいなくなって、ちょうど1週間が経った休みの前日、久しぶりにDSを開いてみた
そこにはちゃんとニーナの姿
アルバムのスチルを開くと、ハートの空いてる4つの隙間が全部埋まってた


「うそ…マジで?」


増えた1番最後のパワーストーンのスチルをみて、あの時貰ったパワーストーンを探した
ニーナがいなくなった後、どれだけ探しても見つからなかったから、本当は夢なのかもって本気で思ってた

なくしたんじゃなくて、ニーナが隠したんだとしたら?

オシャレにうるさいニーナならドレッサー?
周りをくまなく探してもなくて、諦めようとした時、ドレッサーの上のアクセサリーが入った箱に目を止め、ソレをパコッと開けると、小さな袋からキレイなあの時のパワーストーンが出てきた


「やっぱり、夢じゃなかった…」


カサッと、音がして袋をみると、ちっちゃな紙切れが入ってた
ドキドキしながらその紙を開いた



『女の子をサボっちゃダメ!』



って…な、なんなのー!?
ちょっと期待しちゃったじゃない!
愛の言葉とかさ!


「サボらずにやってるって…!」


ただのメモに、ホッコリ心があったまる
一応?文句をひとしきりたれて、メモを小さくたたんで、パワーストーンといっしょに小袋になおした


「まぁ、ニーナが来てくれなきゃ、わたしずっとあのまんまだったと思うけどね」


リビングに戻り、DSで一気に残りをクリアして、エンディングを見てた
わたしもいつか大切な人と出会いたい…
できればニーナみたいな素敵な男がいい…
あれ以上一緒に居たら、確実に惚れてたな


「…マッサージでもしとこ」


幸せは待ってたって手に入らない
一度の人生なら楽しい方が絶対いい…

それを改めて教えてくれたニーナに感謝
そして、舞い降りた奇跡に感謝を…

あ、あとわたしだけのGS3にもね!




To be continued…


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