。トリップ | ナノ

▽ 変わりゆく気持ち


「さて、そろそろ寝ようか?明日仕事だし」

「…オレもう、今日怖くて寝れない…目つぶったら、さっきのがバーンとかさ、出てきたらどうすんのー?」


ソファーで、ゴロゴロしながらブツブツ愚痴を零すニーナを尻目に、お客様用のお布団をひく


「んじゃ、ニーナここで寝てね」

「えぇ!?一人でココ!?無理!マジで無理!」

「じゃ、どこで寝るの?」

「美奈子ちゃんの部屋!」

「え!?」


ニーナは布団を抱えて、わたしの部屋のベッドの隣に陣取った


「今日はここで寝る」

「ちょ、ちょっと〜!」


困る!困るよ!コッチが寝れなくなっちゃう!


「いいじゃん!」


テコでも動きませんって顔したニーナは、わたしを睨む


「あーっ!もう…!わかったよ!」

「あーんがと!」


布団に入って、電気を消して、すぐにゴソゴソとニーナが動きだしたのがわかって、ガバッと起き上がる


「な、なに!?」

「やっぱ…、一緒に寝てくんない…?」


ベッドにギシリ、と乗ってきて、ニーナがどアップで迫ってきて、モゾモゾと布団に潜り込んだ


「な、な、なにー!?」

「ベッドの下…何か出てきたら、こえーし」

「出てこないって!」

「出てくるって!さっきの映画出てきたじゃん!」

「くるわけないでしょ!?」

「もう!いいじゃん!とにかく明日早いんだし、サッサと寝ようって!」

「じゃ、じゃあ、わたしが下で寝るよ!」

「ダメ!」


ダメって何ー!?
シャイなニーナはどこ行ったのー!?

強引にベッドに寝かされて、こんな抱きまくら状態にされて、今日は絶対寝れないよー!

恥ずかしい<怖い
になってんの!?


「狭くてゴメンね…」

「……いいよ」


むしろ狭いの問題じゃない…
この破裂しそうな心臓にした事を謝って欲しい


「明日はちゃんと下で寝るし…」

「…わかったから、早く寝なよ…」


あんまり意識とかしたくないのに…
こんな事されたら、どうしても意識しちゃうじゃん…

ニーナはこの状態でも、何とも思ってないの?

はぁ…もう…、どうしてくれんの?
この気持ち…
抱き着かれた後ろから、すぐにスースーと、安らかな寝息が聞こえてきて、体をニーナの方を向けて、寝顔を見てみる

アンタ…今日寝れないっていったじゃん…!
寝付き良すぎだし!

フッと笑いが込み上げて、目をつぶるとすぐに自分も睡魔に襲われた


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