。トリップ | ナノ

▽ 天守閣は資料館


「ゴメンね?怖がらせて…早く下に降りよう?」


女の子っぽい事たまには言っとかなきゃ


「うん…?てか何でそんな急に優しくなんの?あー!また何か企んでんでしょ!?」


信じて貰えないしー!
言わなきゃ良かったー!
ムズムズするー!


「いいから!ホラ!降りるよ!」

「あ、戻った!」

「ぐ…!」


はぁ、やり過ぎたな〜
コレ、ホントに取り返しきくのかなぁ…
会話でなら何とかイケるんじゃない?とか思ってたけど、そもそもわたしにそんなスキル備わってないようだ…
ゲームだったら、失敗したらすぐリセット出来るのになぁ…

現実って大変よね
無難な道ばっかり選んで生きてくしか勇気ないし、こんな風にやりたい放題した事なんかなかった

地下1階まで一気に降りて、外に出たニーナがホッと一息ついた


「んーっ!やっぱ外が気持ちいー!」

「そうですか〜」

「結構時間経っちゃったね」

「うん、意外にね〜、旬平くんが怖がるから、進むペース遅かったもんね〜」

「こえーもんは仕方ないでしょ」


コイツ、やっぱり完全に開き直った!
時計を見ると晩御飯にはまだ早い…


「下通り戻って、どっかでお茶しようか」

「うん、オレちょっとあの辺ブラつきたい」


のんびり話ながら歩いて、スタバでメニューに悩む
うーん…
モカ、抹茶、たまにはキャラメル?
どれにしよう?


「どしたの?」

「悩んでるの」

「どれと、どれ?」

「今抹茶と、キャラメルに絞った所」


それを聞いたニーナがサッサとどっちとも注文しちゃって、2人で窓際の席に座った
え?選択権なしなの?


「どっち?」

「じゃあ、キャラメル…」

「はい」


キャラメルマキアートを渡されて、口をつけると甘くて美味しい…けど甘すぎる…!
やっぱりいつもどおり抹茶にしとけば良かった
ニーナが抹茶ラテに口をつけてこっちを見た


「甘すぎ?」

「うん…」

「じゃ、やっぱアンタこっちね?」

「ふぇ?」


置いてた場所を入れ替えられて、ニーナはそのまま気にせずキャラメルマキアートを飲みはじめた
始めからどっちか替えてくれるつもりだったんだ


「何?」

「ううん、ありがとう」

「ん」


ニッコリ笑ったニーナは外を眺め始めた
優しいな…って、コレ間接キスじゃーん!
まぁ…普通に男友達とも回し飲みするけど、相手がニーナだったら、ちょっとだけ嬉しかったりしちゃってね
あ、わたし変態っぽい…!


「なに〜?また悪巧み?」

「もうしないよ、悪巧み」

「ホントに〜?」

「本当に」


もう自重して、ちゃんとリアルニーナに向きあわなきゃね
DSに帰しちゃう日まで、楽しい思い出を作らなきゃな〜
スチル無いけどね


「美奈子ちゃん、コレ飲んだらお店入りながら、車まで戻っていい?」

「うん、そうしよっか」


色々聞かれる質問に答えて、街の事を喋りながら、少し温くなった飲み物飲み干し、2人で席を立った




To be continued…


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