▽ ニーナの服どうしよう?
仕事行ってていない間チョロチョロされても困る
落ち着きなさそうだもんな…
ちゃっかりさっきも情報誌読んでたし
言ったって絶対外に遊びに出そうだし
ここだったらすぐ連絡取れるし、乗っかった方が色々得なのかも
「わかったよ、だけど条件出していい?」
ニーナに口止め必須だな
「あんがと、テンチョー!よろしくお願いします」
「助かるよ、ところで条件って何ね?」
「週末はお休みにして、折角だから、色んなトコ連れってってあげたいし」
「マジで!?超嬉しいかも!」
わたしを見て満面の笑顔!
かわいいなぁ…
そんな顔してくれるなら、どこでも連れていってあげたくなるじゃない
まとまった休みがとれたら、1番いいんだけど、来月にならないと無理だしな
「うん」
「週末が一番忙しいんだけど?」
「良かろ?」
「言い出したら聞かんもんね、美奈子」
「うるさいなー、じゃ、店終わってから家に行くけん」
「はいはい」
やり取りを見てたニーナは大人しく黙って、近くにあったアクセとかをいじったりしながら、こっちの様子をうかがってる
何かちょっとさっきより元気なくない?
「何の話?」
「ニーナ服持ってきてないでしょ?要らないの譲って貰うの」
「え!?マジで!?くれんの!?同じ服着てんのってヤダしー、どうしようかと思ってた」
ポンッと無くなった元気が急に戻った
この子いるだけで明るくなるな
「じゃ、ニーナ行こう?」
「あ、うん…」
「じゃな、美奈子」
「後でね!」
ペコリと頭を下げたニーナを連れて、店の外に出て来た道を戻る
フトみたニーナの顔がまた元気ない
「どうしたの?」
「んー、何でもない」
「何でもない顔じゃないよ、元気ないし」
「あ、のさ…、テンチョーってアンタの何…かなーって思って」
うわーっ!何コレ!?何コレ!?
や き も ちってヤツ!?
下を向いて、ちょっと不服そうな顔に萌える
もー、にゃでにゃでしたい!
「幼なじみだよ、小学校から一緒」
「…ふーん」
「何で?」
「何でもねーし」
ちょっとふて腐れた感じが超かわいい…
ヤキモチって思っていいのかな〜
まぁ、バイト行けば本当に、何でもない奴だってすぐわかっちゃって、このヤキモチも一瞬で終わっちゃうんだろうなー
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