。トリップ | ナノ

▽ ニーナの服どうしよう?


メイン通りを外れて、ポツポツとあるセレクトショップの内の一つに入る
ここの経営者は小学校からの腐れ縁の幼なじみの店


「うわっ、美奈子!なんしにきたつ?」

「服屋になんしにきた?は、なかろーもん」

「え…?美奈子ちゃんそれ何語?」

「日本語、気にせんで服みとってよ」

「う、うん」


店内をウロウロするニーナを横目に、カウンターに近づいていく


「美奈子あのイケメン彼氏?犯罪じゃなか?」

「違うよ、訳あって居候させとっと、あとね売るって言ってた服譲って欲しかと!」

「はぁ!?」

「あの子の服、あれしかなかとよ」

「何でよ!?」

「うっ、あんまり深くは突っ込まれたくなか!」


2次元からやってきましたなんて言えないし


「まぁ…、よかけど、後から家に取りにけーよ」

「うん、助かります、ついでに何か買うけん」


ニーナに服を一式揃えるのは難しい
使えるもんは使う
あとはちょっと何か買って、着回せば何とかなる


「珍しかね」

「どがん意味?」

「いつもやったら、面倒臭い持ってきてって言いそうだけん」

「…ああ、そうかも」


ニーナの為なら別に苦じゃないや
ゲーム中のキャラの服って、バラエティー少ないから、こっちの世界に来たら、着せ替えしたかったんだよね

そういえば美奈子のは結構マシになったかも
1stとか保温の為だけに、くまちゃん柄のセーター着せてた頃に比べりゃ色々楽しめるよね

服をみてるニーナを捕まえて、着せ替え人形みたいに、アレもコレもと着せ替えしまくって、それをノリノリで試着室に入って、着替えるたびに「どう?」とか言うニーナ
元がいいだけに何でも似合う

突然試着室の扉開けて、慌てるニーナもかわいいな!オイ
ヤッばい…コレ超楽しいんですけど
散財してもいい様な気さえするわ


「コレ買っちゃう?似合うよ」

「えー、別にいいし」

「何で?」

「何かヤダー」


わたし達を見ながら、幼なじみがジロジロみてニッコリ笑う
その視線に気づいたニーナがジッと見つめ返す


「カッコイイね」


その一言でいきなりテンション上がっちゃったよ


「マジで!?あんがと!お兄さんも超カッコ良くね?」

「そう?君いい子だね」


何だか嫌な予感がする


「ここの服、オレかなり好き、アレとかスゲー欲しいんだけど、マジ残念〜」


だからニーナ…通貨違うの
買ったげるって言ってんのに
無茶な要求してくるよコイツ


「ならさ、バイトしない?ここで」


ほらやっぱり!


「え?いいの?」

「どうせしばらく、美奈子んトコいるんでしょ?コイツ仕事でいない昼、ヒマならここで働く?」

「何ばいーよっと!?ダメに決まってんでしょ!?」

「何で?」


その子二次元からやって来てるんですー!
色々聞かれたら本当に困る!


「オレ何もしねーで家に閉じ篭るのヤダし、どっか行きたい!」


スゲーなニーナ、馴染んでるな
何なの?その適応能力
うーん…、でも本当にいつまで居るのかわかんないし、働かせた方がいいのかな


「昼ちょうど人居なくて困っとると」

「うーん…」

「いいでしょ、美奈子ちゃん!」

「本人がいいって言いよっとだけん、良かろ?」


ああ…どうすればいいんだろう…


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