表*部屋 | ナノ


▽ 認められない恋心


「お前は俺だけに作ってりゃいいんだ、これから先も」

「それ…、どういう意味?」


これ以上は、自分に嘘はつけねぇ


「好きだからに決まってんだろ?わかれよ、そんぐらい」

「わ、わたしも…す、き…」


普通を装ってても、その言葉にホッとした
まぁ、そうだろうなとは少し思ってたけどな

引っ張って、美奈子のホッペタにチュッ、と軽くキスして、軽く頭を抱いて、耳元に唇を寄せる


「こ、コウくん…!?」

「来月14日は好きなトコ連れてってやっから、何か考えとけよ」

「…う、うん!」


湯気でも出そうな位、真っ赤になった美奈子に優しく笑うと、満面の笑顔で俺に笑いかけた
やべぇ、かわいい…

ポン、と頭を軽く叩いて、赤くなった顔を見られんのもいやで、そそくさとその場を立ち去る


「か、帰っちゃうの?」

「面倒くせぇんだよ!」

「じゃ、じゃあ今日電話してもいい?」


振り向かずに、手だけ振って、教室にも戻れなくて、そのままフケてwest beachに戻って、コーヒーを注いだカップを持って、ソファーに座り、チョコの包みにニヤつく

扉がバーンと開いてルカが入ってきて、慌てて眉根を絞った


「あれ?コウ何でいるの?」

「居ちゃ悪ぃのかよ」


面倒臭せぇ時に帰ってきやがったな


「ホッペにチュー、してたからどっかに連れ込んじゃうかと思ってた」

「なっ…!テメェみてたのかよ!」

「見てた〜!」


ニヤニヤ笑うルカを睨みつける
でもまぁ…俺が横取りみたいな感じになんのか?


「悪いな…」

「うん、いいよ」

「殴ってもいいからよ」

「え!?マジ!?じゃあ遠慮なく!」

「ちょっと待て!お前何でそんな軽ぃんだよ!美奈子の事好きなんじゃねぇのか!?」

「美奈子大好きだよ!でもコウの好きと、俺の好きは違うよ、ホットケーキが好きと同じ」


どーゆー事だ!?
デートしたり、メールしたり、美奈子に猛烈にアピールしまくってただろ?
まさか…


「テメェ…」

「お兄ちゃん顔怖いって!コウがじれったいんだもん、美奈子にもちょっとハッパかけちゃった!」

「何て?」

「チョコ渡す時いっそ告白しちゃえばって」

「されてねぇぞ!」


予想外に自分から、告白しちまっただろーが!


「だって〜、美奈子が一生懸命喋ろうとしてんの、コウが全部違う話題に変えてたよ」

「は?」


チョコを貰った時を思い出してみる
そういや、モジモジしながら何か喋ろうとしてたな
あん時かよ!


「で、お前は何で一部始終知ってんだぁ?」

「この前のデートはこの日の為でした〜、そして美奈子をずっとつけてて、こっそり覗いてました〜」


やっぱりな…
けど少しは感謝してやるよ


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