名前変換



「名前、お前が見たい言うとった番組もうすぐ始まるで」


「あっ、ほんとだ!」


そう言って名前は今座っとる場所から四つん這いになってテレビの場所までその体制のまま這う。短いデニム生地の短パンから健康的な足がスラリと伸びていて何ともまぁ、その隙間からパンツが見えてしまいそうになっとるっちゅうか…。ある意味スカートよりエロい感じに見えるのは気のせいやろか、…とりあえずその体制は目を背けても横目に入ってしまうわけで。

大体何で彼氏と居るんにそういう格好で来てそういう体制になってそんで何でテレビ見とるん。何というか、無防備過ぎとちゃうか?元から注意が足りんとかそういう事は思っとったけど、まさかここまでとは想定の内には入っとらんかった。現に、見たい番組が始まって俺の横でケラケラと笑う彼女の姿を見下ろすと薄いタンクトップ一枚。風呂上がりだと言っていたのを思い出して横目で見るとタンクトップの間から白く柔らかそうな双丘が顕になっている事から下着も着けてないのが分かる。そこから段々下に視線を追っていくとペタンと畳に付けた尻から足にかけてのラインは女らしい体つきで、見れば見るほど男性欲を刺激させるモンだった。…つーかそんなん一人で悶々としてて気持ち悪いわな、俺…でもそれは仕方ないし。


「金造はテレビ見ないのー?」


「ん?あぁ、見るで?」


名前が俺の服の裾をギュッと握って顔を覗き込んできた。目を合わせると身長差で必然的に上目遣いになっている所さえも性欲を駆り立てる1つの副作用の様な物だった。ゴク、と喉を鳴らしてその柔らかい体に触れようと手を伸ばす。


「金造?さっきから何かおかしいよ?」


「へ……そ、そおか?別に普通やろ」


…勘づかれたか、名前がパッと顔を上げて此方を見た。少し短い前髪のパッツンが幼い印象を与えて、丸々とした目で見上げてくる。まぁ鈍いし、この様子やとただ俺がテレビに顔向けてないだけやったから不思議に思たんやろな…。吃驚したわ。うおわあああ、でもこの二人きりで夜過ごしとるいうんに、名前は性格上何も思とらんし…それなんに何やいちいち無防備になってばっかおって!そんなん誘っとるようにしか思えんわ!此所が京都出張所の一室なんは分かっとるけど…もう我慢ならん、付き合うて半年になるしえぇやろ。


「なぁ、名前……………は、?」


潔く決心して名前の方に顔を向ける。と、共に言葉を失った。先程まで俺の方を向いて不思議そうにしていた姿は無く、今はただ、コテンと畳に横になって規則正しく寝息を立てていた。…何なんそれ。俺、かわいそ過ぎひん?



(それから朝までよく眠れなかったんわ言うまでも無い。)



企画いやら志摩家様に提出。
お題通りただひたすらムラムラしている金造を書いただけです←
凄く俺得ネタで申し訳ないっ…!




::
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -