小説 短編 | ナノ
02
四男の場合

「一松くん、ちょっと」
「なに」
「いや、なにじゃなくて。顔! 顔近い!」
「……いーじゃん、付き合ってるんだから」
「そ、そうだけど! そう言うのはまだ早いって言うか……」
「もう2ヶ月なんだけど? 普通ならキスくらい行ってるんじゃないの?」
「でも私ファーストだし!」
「俺もだけど、じゃあ他の事でいいや」
「他って?」
「え? そ、その手の意味は……?」
「えーい」
「まっ、あっははは! ちょっ! くすぐるのやめて!」
「キスしてくれたらやめる」
「ひっど! あははは! はは、ひゃ!?」
「あ、ご、ごめんっ」
「……へんたい」
「……だからごめんって」
「私も揉んどく」
「……意味わからない」


結論:同じ仕返しを受ける


五男の場合

「十四松くん重い〜」
「体重かけてっからね!」
「どいて……」
「へへ、ごろーん!」
「ぶっ……ああー目ぇ回る! ちょ、私に抱きついたまま転がるの止めて〜」
「ごろごろーん!!」
「聞いてた!?」
「恋人ってこういうことしないの?」
「……普通は、やんないと思う」
「俺たち特殊なの!?」
「特殊なのは十四松くんだよ!?」
「……ていうかね、さっきからね」
「うん?」
「……胸があたってんだ!!」
「……じゃあ離せバカ!!」


結論:2人ともオープン


六男の場合

「えーと、どうしたの?」
「どうしたのって……なまえちゃんと僕、もう付き合って3ヶ月だよ? まだ手しか繋いでないんだよ!?」
「……そうだね」
「今時でもそんな純情カップルいないよ!?」
「う、でも……恥ずかしいし……」
「むー、僕だから我慢してあげてるんだからね! もしも、おそ松兄さんとかだったらもう1日目で……へ?」
「……じゃあ、キスしてもいいよ」
「ほ、ほんと!?」
「うん……でもすっごい心臓ばくばく言ってる。あー、緊張する……!」
「あははっ! どんくらい?」
「いやもう……尋常じゃないくら……ん?」
「っあ、いや、これはその……いつも兄弟にやる癖で! ああ、ごめんっ! ほんっとごめん!」
「……変態トッティー」
「ごめんって!」
「キスはやめーた」
「うわーん!」

結論:謝り倒す



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