心の判断、身体の判断2 ※心の判断、身体の判断の続き 「な…名前!止めなさい!」 それだけでも何事かと思うのに、あろう事か名前は服を脱ぎはじめる 「止めなさい!!」 本気で手を抑える 名前は本気の目をしている キッと私を睨んだかと思うとその目は潤み始め、ぽつぽつと重力により私の顔に落ちてきた 「…辛いんです。」 「辛い?」 「クロツグさんが家族といるたび、愛妻家と聞くたび、頭を撫でてくれるたび、子供扱いするたび…私を、実の子供のような目でみてくるたびに」 更に涙を流す名前を見て心が痛む だがやはり子供の頃から見てきた私にとっては、娘のようにしか見れないのだ 口を開こうとすると、名前がいきなり私の頬を触る。そして言った 「こうでもすれば…クロツグさんは、私を違う目で見てくれるでしょう?」 例えそれが軽蔑の目であっても 小さく呟いて私から降り、部屋から出て行こうとする 「ごめんなさい。もう…ここには来ないので」 サヨナラ、そう言ってドアノブに手を掛けたを見て、私の身体は勝手に動き出していた 彼女がこんな思いを抱いていたなんて全く知らなかった 一体私はどれだけ彼女を傷付けていたのだろう 私には妻子が居る 彼女の気持ちには答える事は出来ない ならば何故、私は彼女を腕を掴んでいると言うのだろう? -------- 長くなったけれど、妻子が居ながらも特別な心を持ちはじめるクロツグさん…だと思う 途中で消えて絶望した |