お題小説 | ナノ


31やってはいけないこと
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行為の最中に寝てしまいやがった恋人をどうしようか悩んでいる。俺の胸板に柔らかなほっぺをぺたりとくっつけて安らかな寝息を響かせている恋人を恨めしく思った。自分だけ気持ち良くなったからって寝られても困る。せめて俺の方も気持ち良くしてから寝てくれないと満足出来ないではないか。
恋人と俺は今でも繋がっている。何でそんな時に夢の世界へ羽ばたけるのだこの男は。未だ萎えることなく勃ち上がった己をどうするか悩んで、とりあえずあとで処理すれば良いのでまずは後始末をしようと自身にのし掛かっている体をゆっくりと動かす。当たり前だがこの時中に入っているアレも動く訳で、だからこそ手荒に扱えないのが地味につらかった。お預けされている体に走る微弱の快感の波に飲まれてはいけない。死体愛好家じゃあるまいし、俺は反応しているのに相手が反応しないというのはいただけない。

「…、……っ、」

ず、ずとゆっくりと抜かれていく感覚が否応にも鮮明に体に伝わっていく。何だか嫌な予感がして、すぅ、と冷や汗が背中を伝ったような気がした。

「……ん、」
「え?…っっ!!」

…何で嫌な予感は当たるのだろうか。確かに相手からしても多少の快感を感じるのだろうが、今更起きられたところで困るのだ。
もぞりとみじろいだ慈郎は、あろうことかわざわざ離していた距離を俺を抱き締めることで一気に積めた。折角抜いていたアレも、勢い良く挿入される。内壁を一気に擦られて、考える前に体が反応した。ずっと我慢していたものが二人の間で弾け、頭の中が一瞬真っ白になった。

「―っあ!は、ぁ…っ」
「んにゃ……あ、あれ?ゆうちゃん?」

絶頂を迎えて浅く呼吸をしている時に、慈郎はあろうことか目覚めてしまったらしい。しかも予期せぬことに目覚めて一番最初に彼が見たのは恋人のエロイ顔だったようで、気を抜いていたらしく一気に頬が赤くなった。

「ゆ、ゆうちゃん!?あの、えっと…」
「じろ、もう一回…っ、」
「え、あ、うん?えっと…、あれ?」
「ジロー、」

何でもええから気持ち良うして。
背中に腕を回して耳元で囁くと、あまり状況の分かっていない慈郎が二つ返事で思考するのを止めた。

→この後(というか明日)思いっきり怒られるジロー。うんこれ書いててすごい恥ずかしかったです。真昼間に会社で書くなって話ですね、ええ。


 


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