メイド服39/51
「ゆうちゃんただいまぁ〜」
「おかえりじろちゃん、早速やけどご奉仕したるわ」
そう言いながら現れた忍足は、長いスカートを翻しながら上機嫌で笑っている。見たことがあるようなないような覚えてないその格好は、とりあえずいつもの忍足が着るようなものではないことだけは良く分かった。
「えーっとぉ、ゆうちゃん、これなぁに?」
「自分知らんの?男のロマンやと思っとったのに。メイド服やで、メ・イ・ド・服」
「……あー、分かったぁ!!あとべんちの女の人が着てた服ににてるー!!どうして急に?」
「いや、セフレの一人が送りつけてきよったから何となく着てみたんやけど…似合う?」
「にあうにあうちょーにあうよー!!!」
慈郎はテンション高めで忍足の長いスカートをばさりと捲った。許可も何も取ってはいないが、何となくで。そこにはまた慈郎が見たことも無いようなものがたくさんあって、思わず「これなぁに?」と忍足に尋ねた。
「ガーターベルトとニーハイソックス。タイツやのうてあえてニーハイ選んでくる辺りマニアやな。…って自分ナニしとんねん」
「え?何かえろいなぁって思ってー。ゆうちゃんの白い足に黒のレースがイイ感じ」
「狙っとるよなぁ…あの男結構やりよるな、」
「?分かんないけどさ、ねぇゆうちゃん」
「うん?何やの、じろちゃん?」
するりと忍足の足を撫でながら、(忍足が自分の足が弱い事を慈郎は本能的に知っている。)上目遣いで慈郎は言った。
「ごほーし、してくれるんでしょ?」
出来れば下のお口でシてほしいな、と笑顔で慈郎がとんでもないことを囁くと、忍足は一瞬きょとんと目を丸くした後すぐに表情を綻ばせてにたぁ、と慈郎に笑い返した。
「ご主人様のお望みとあらば喜んで、」
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