お題小説 | ナノ


10ひざまくら
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「むぅ…」

おれの大事なまくらが、まさか奪われてしまうだなんて!思いもよらない事態におれは口をとがらせる。だって、がっくんやししどととかだったらきっと言えばすぐに返してくれるだろうに、よりにもよって相手が悪かった。おれの大事なまくら―ゆうちゃんのひざに乗っていたのは。

「堪忍なぁじろちゃん」
「むー、うー…、うぅ…」

ぐっすり就寝中の、どこから来たかも分からない真っ白なかわいいにゃんこちゃん(メスかオスかはわかんないけど)だったのだ。さすがにネコに向かって「これはおれのまくらなんだからとらないでよね!」とは言えないし、キモチよさそーにねてるし、そんなにゃんこちゃん見てたらおれも眠くなってきたしで段々とおれのまぶたが重くなる。ねむい。けどゆうちゃんのひざはもう使われてて、どうしようって思ったら、ゆうちゃんが「肩ならあいとるよ」って言ってくれたから、おれはふらふらっと自分の身体をゆうちゃんの方へ傾けた。…うん、たまには。たまにだったらにゃんこちゃんにおれのまくらゆずってもいいかなぁ、なんて。そう思ったのは、ゆうちゃんの顔がいつもより近かったから。「可愛え子たちやんなぁ」ってささやいた、ゆうちゃんの声が聞こえたから。

→どっちかと言うと肩枕?ですが、一応ひざまくらの話で。そう言えば前に同じネタ書いたなぁと思いましたがあっちとこっちでは慈郎の性格が違うのでまぁいっか。最後のオチまで一緒でした。(もう笑うしかないな)


 


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