お題小説 | ナノ


01鼓動
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いつもどきどき。いつでもどきどき。おれはいつだって、ゆうちゃんにどきどきしてる。ゆうちゃんはどうかな、たまに耳だけ赤くて表情はポーカーフェイスな時があるけど。それってどっちなの?耳だけはずかしいの?ゆうちゃんに聞いたら、「そんな訳あるかい」ってぺちりと叩かれた。全然痛くない。

「自分が異常なんやで。正直心配になるわ」
「えー何で?ゆうちゃんにどきどきするのっていじょーなの?」
「男に欲情しとるのが異常って言うとるの。大丈夫かいな…」
「おれけんこーたいだからだいじょーぶだよ!!」
「…さよか、」

ゆうちゃんが大きなため息をついたけど、何でかは分かんなかった。どうしてかなって考えていると、ゆうちゃんがふと立ち上がって、急におれの胸に顔を埋めて来た。おれはすごくびっくりして、心臓が飛び出るかと思った。どきどきがいつもよりすごく速い。一気に顔が熱くなった。

「ゆ、ゆゆゆゆうちゃん!?」
「…自分やかましいくらい心臓の音速いなぁ。ホンマに大丈夫なん?」

いつもは見上げる顔が、今だけは真下にある。やや上目遣いでおれを見つめるゆうちゃんの顔がすっごく近くて、嬉しいようなはずかしいような。よく分かんないや。頭がしっかり動いてくれないから。

「慌てとる顔もまた一興やね。面白いわぁ…」
「あ、あう、えっと、はうぅぅぅ…」
「…?どないしたんや自分、あれ?慈郎?ちょ、しっかりしぃや!!何照れとんねん!たかが同学年の男子中学生やで!?」
「で、でも、ちゅーがくせーでもゆうちゃんはゆうちゃんだもん…」

しあわせすぎてとけちゃいそうだよ。思わずぎゅってゆうちゃんを抱きしめると、しゃあないなっていう顔でゆうちゃんが笑ってくれた。

→いくつか書いたんですが、お題に合ってる気がしないです。中二くらいのまだくっついていない二人。でも距離は近めで。慈郎目線だととても幸せそうですね。


   


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