ゴーシュは、そういった風に、私に沢山話しかけた。私は彼に心を開いて、館長にですら話したことがないことを沢山教えた。彼は笑って聞いてくれた。


 ゴーシュがBEEになってから四年の月日が経った。首都勤務になったゴーシュは嬉しそうな顔をして「またシズカに一つ近づいた」そう言った。けれどそれからゴーシュは執拗に仕事に打ち込むようになった。しばらく帰ってこない時が続いた。私は妹さんのことも知っていたし、アリアからゴーシュの記憶が一部欠けていることも聞いていた。それから妹を幸せにするために全力を注いだのだと、



「ねぇ、私…ゴーシュが心配よ、そんなに無茶したら、」
「アリアにも同じコトを言われてしまいました」
「じゃあ尚更よ。シルベットの為にもやすまないと」
「シルベットの為にも、僕はポイントを貯めなければいけないのです」
「ゴーシュ、ねえ待ってよ、ゴーシュ」


私、あなたのことが、好きなの、



( 近づく程に悲しくて )
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