2011/12/19 01:49
▽ひゃくえん

レナードと同じ症状の患者はそこの病棟に15人ほどいて、皆1930年代に流行した病気にかかっているという共通点がありました。その病気は患者の脳をどんどん侵食していき、やがて脳が眠っているような状態になり、患者は皆自分の意志では歩けないし、喋ることも出来ません。

脳を刺激する音楽や模様により、一瞬の目覚めを見ることはできます。しかしそれは一瞬で、脳はすぐに眠りに戻ってしまいます。

セイヤー医師は、違う病気のために開発された薬を使う賭けに出ます。最初は効果が見えなかったその薬も、次第に効果を現し、レナードは眠りから目覚めました。 言葉を発し、自らの意志で歩き、父親を見舞いにきている女性、ポールに恋をします。

しかし彼はまだ患者でした。薬だって実験段階のままでした。次第に薬の副作用が現れ、筋肉のけいれんが起こり、ポールに、会うことはこれきりだと告げるのです。
ポールはレナードの手を取り、踊り始めます。すると、その間だけは、レナードのけいれんは収まりました。
後にセイヤー医師は、このことを、薬ではない、家族や、友人や、言葉、そういう魂の力を見たと言っています。
15人の患者たちは、一度は目覚めました。
しかしその脳は再び眠りにつきました。
セイヤー医師は、現在もこの病気と闘っているそうです。



あらすじはこんな感じです。うろ覚えながら書いたので間違ってるところもあると思いますが……

一番泣いたのは、レナードとポールが踊るところでした。抽象的なことですが、愛には力があるんですよね。薬の副作用に逆らえないレナードが考えているのは、他の患者たちもいずれ自分のようになってしまう、と不安をもたれたくないということだったんです。これは本当にすごいことだと思うんです。自分が苦しいとき、人のことを考えられますか?

とても印象的な言葉があります。レナードのお母さんの言葉です。
私は健康な息子を授かったとき、当たり前だと思い、幸運だとは思わなかった。しかし息子の病気が発症したとき、なぜこんな不幸が、と思ってしまった。

誰もがレナードのように綺麗な心で生きられるわけではなく、人である限りは汚い欲に埋まりながら生きていかないといけません。この世で生きることが苦しみというのが輪廻転生の考え方だったと思いますが、生きていく限りはこういう汚い中で生きるんですよね。抗いようがないというか。
命の尊さと重さを感じました。

そんな映画でした。


ロバート・デニーロが素晴らしかったです。
ぐだぐだになっちゃったぜ!
てへぺろっ
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -