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そして僕達は大人になった


敵同士だってことなんてお互い忘れて。
夢中で遊んで戯れて、そっと身体に近づいて。
それからキスをして。
それから…触れて、抱き合って。
目が覚めたら彼女の姿が見えなくて。

どこに行ってしまったのかは考えたくない。
だって、どんなに探しても彼女の姿は見つからないし、カオスの奴らになんか聞きたくもないし。

でも、コスモスの仲間たちに聞く勇気もなかった。
自分の想像している応えが返ってくるのが、怖かったから。
そして誰がという疑心に苛まれるのも、嫌だから。

敵。
彼女は敵だったんだ。
なのに、あんなに恋焦がれて、手中に収めて。

彼女も自分と同じく苦しい想いを抱いていたのだろうか。

現実が自分を大人にする。
だから、泣かない。
泣いてももう後戻りはできないのだから。

ただ、彼女を愛しいと想った事実だけは忘れないようしっかりと胸に刻んで。





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