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明日、あの人の隣にいられますように


見た目かわいいのは当然なんだけど。
そんな外見とは裏腹に、
意外と男前で
意外と頼り甲斐があって、
困っているとすぐに駆けつけてくれるし、こっちの欲しい言葉を与えてくれるし。

視野が広いっていうのかな。
知識は豊富で、どんなに話し込んでも飽きなくて、ちょっと乱雑なところもあるけれど基本的には紳士だし。
女の子が喜びそうな物語もよく知っているし、ホント、自分にはもったいないくらいのいい男!

「……惚気なのか、それとも俺に対するあてつけか?」
「惚気に決まってるじゃないのー、野暮ね、スコールったらー」

そうバシバシとスコールの肩を叩いたら、とてつもなく嫌な顔をされてしまった。
でも、そんなのは気にならないくらい自分は浮かれている。

今、ジタンは外出中。
すぐに戻るよって言ってたから、すぐに戻ってくるのだろう。
約束は必ず守る、有言実行な彼だから。

だからちょっとした暇つぶしに、見つけたスコールに日頃の彼の人となりってのを主張してみたら ”あてつけか” なんて言われてしまって。
あてつけとか思うくらいなら、ちょっとはその無愛想さをどうにかすればいいのに。
そう言ってみれば ”余計な世話だ” と拗ねてしまった。
まったく、子供なんだから。
年下であるジタンの方がよっぽど大人。
そんなこと言ったら益々スコールいじけそうだから言わないけれど。

あぁ。早くジタン帰ってこないかな。
私に幸せをくれた人。
揺れる尻尾が愛おしい。
こんな日がずっと続けばいいのに。

どうか明日も彼の隣にいられますように。

そんなささやかな願いを胸に秘め、彼の帰りを今か今かと待ちわびる。



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