more and moreの続編

深いキスの余韻に浸りながら、耳から首へ、降下していく指は高い熱を持っていた。丁寧に脱がされた衣服はベッドサイドに寄せて、裸の巻島君と向き合わされる。
彼の身体のラインは凄く細い。でも筋肉が付いていて、触るとかたい。まじまじと見入っていたら「見すぎ。」って笑われてしまった。

「ごめん、男っぽいなぁって、ついつい…。」
「クハッ、そうかよ。名前は凄くきれいッショ。」

ボッとまた顔が熱くなるのを感じ、同時に、巻島君の熱を身体に感じた。

「本当、スゲーきれい。」

長い指は普段触れられる事のない様な部分に添わされ、慈しむようなキスは身体中に浴びせられる。その度に自分ではないような溜息に近い声が意図せず出てしまう。

彼の指や唇の感触を身体に刻むようにして私の身体は次第に敏感になる。たくさんの彼を感じられるように。
巻島君は自分の指を舐め濡らし、私の中に埋める。ゆっくり慣らすように。不思議と痛みはない。未知の感覚が私を支配する。

「大丈夫か?」
「うん…大丈夫、大丈夫だよ。」


あなたとなら――――。


「んあッ、」
「もう少し身体の力抜くッショ。…そう、ゆっくり息を吐いて。」
「ふ…。」
「よしよし、いい子。…ホラ、繋がった。」
「…うん、うん」

巻島君で良かった。
そう伝えたら視界が涙で霞んだ。

「名前、ありがとな。」

ギシリ。ベッドが、身体が軋む。
バラバラになってしまいそうな、不安定な感覚。でも手を伸ばせばあなたはそこにいる。
乱れた息も、苦しそうな表情も、見たことのない巻島君の姿に私自身も高ぶる。
痛みも多少ある。圧迫感に気圧される。それでもあなたを受け止めたい、知りたいって思った。

「名前ッ、」
「っぁ、はぁ 巻島君」
「名前、呼んで?」
「ゆ、裕介く ん」
「クハッ、名前…」
「裕介、」
「     」

強く強く抱きしめられて。
私にだけ聞こえるように愛を囁いて。


私達は一つになって。


裕介の温もりを感じながら、私はまどろみの中へ溶け込んでいった。



(髪を細い指が通って、頬を温かい指が撫でた)
(それが夢か現かわからなかったけれど、心からの幸せを感じたの)


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To鵜浦さま
リクエスト、メッセージありがとうございます!
kiss meの話から気に入って下さったみたいで…そう言っていただけると嬉しいです^^
やっと続編が書けました!
ちょっと大人な巻ちゃんイメージです。
彼は本当に高校生なんでしょうか…!?
またご意見などございましたら、お気軽にご連絡下さい!!


Toきよさま
リクエストとメッセージありがとうございます!
しかも優しいお気遣いまで…!
今回はその優しさに甘えさせて頂きました。本当にありがとうございます!!
優しくリード…できたでしょうか?
キュンキュンできる小説を頑張って書いていきますね!
では、ご意見などございましたらお気軽にご連絡下さい^^






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