3.雨宿りに入った場所で

小雨だと思っていた帰宅途中、次第に雨足は強くなりまさかの土砂降りとなってしまった。ばしゃばしゃと近くの公園のトイレに駆け込む。

「名前、大丈夫か?」
「うん、何とか。いきなり降ってくるからびっくりしたよ。通り雨かな?」
「せやなぁ。もう少し弱まればエエんやけど。ホラ、ちゃんと頭拭き。風邪引いてまうやろ。」

かばんからスポーツタオルを取り出した謙也がわしわしと私の髪を乾かし始めた。

「自分の頭も乾かしなよ。…ねぇ?」

反応が無かったので振り返ってみると顔を赤らめ上気している謙也が。

「え、風邪引いたんじゃない?大丈夫?」
「アカン…。」
「アカンって体ダルいの?熱は?」
「熱い。」
「ど、どうしよう…。」
「名前…。」

抱き着かれて体重をかけられる。立っているのも辛いのか…と思っていると下半身に異物が当たるのがわかった。

「…ねぇ…。」
「むっちゃ熱い、何とかして…」

俺の息子、と私の腰をぐっと硬く熱くなった謙也に引き寄せる。

「唐突すぎて意味が分からないよ。」
「どう見ても誘ってんねやろ、その濡れた制服。」
「気づいたなら早く教えてよ!!」
「今日はピンクか。」
「最低!」
「ピンクの下は何色やろうなぁ。」

トイレの個室へ引き寄せられ、制服のファスナーを下げられる。はだけた部分から器用にブラストラップを下げられ、現になった胸の突起をつままれる。

「色違いピンクやな。」
「変態!ばっかじゃないの…!」
「変態はお互い様やろ、なぁ?」
「う、ひぁ、あっだめ…!」
「隠そうとしたって煽るだけやで。」
「もやだぁ…あっ」
「濡れてんのは制服だけやないとちゃうん?」

腰に回していた手をスカートの中へ滑りこませ下着の上から割れ目をなぞる。下着と秘部の間にあるぬるりとした感覚が自分でも分かった。たった少しの愛撫でここまで濡れているのはいつもと違うこの状況に興奮したからだろう。そんな事を考えていたら下着をずらされ指を埋め込まれる。ぬちゅぬちゅと粘着質な音が狭い個室にこだまして私の興奮をさらに煽るのだ。快感は私の身体の力を奪い、謙也の胸板に寄り掛かって制服を掴むのに精一杯だった。

「あっ謙也ぁ…」
「自分だけ気持ち良うなって、ずるいっちゅー話や。」
「け、んやもっ」
「俺も?」
「謙也の入れて、んっ謙也も、気持ち良くなろ?」
「それ、最高の誘い文句やわ。」

ずるっと指を抜いた謙也は私を反転させ、壁に手をつかせる。そのまま腰を掴んで一気に突き入れた。そのままぱんぱんと腰を打ち付けられ、次第に力が抜けていく。見兼ねた謙也が私の身体を壁に押し付けて、立った状態で突き上げる始めた。密着する身体、制服越しに伝わる体温、耳元に感じる荒い息使いと時折聞こえる甘い喘ぎ声に、絶頂へと容易く誘われた。

「今日の名前、濡れててむっちゃエロい。」
「ひぁっ、ま、イっちゃ、あっぁん」
「またイって、もっとエロなって、なぁ…!!」
「う、ぁ、ひっあぁ!!」
「ん、あ…」

再び子宮がびくびくと痙攣すると、中にいる謙也から熱い液体が注ぎ込まれるのがわかった。行為を終える頃には雨足は弱まっていたが、しばらくお互いの熱の余韻から抜け出せずにいた。

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