L line

「ごめんね…。」
「俺は大丈夫だよ。それよりまだ痛む?」

私は新開君と一緒に帰る約束をしていた。部活が終わる時間まで図書室で時間を潰した後、部室へ向かった。しかし階段で足を踏み外して足首をひねってしまったのだ。
保健室へ行ってみたもののすでに閉まっており、やむを得ず部室で新開君に応急処置を施してもらう事になった。

「ちょっと痛いかな…。でも冷やしてるし大丈夫だよ!」
「そうか…軽い捻挫かな。一応湿布貼ってテープ巻いておくから、帰るまで少し辛抱してくれよ?」

ちゃんと家まで送るから、と続けて水に突っ込んだ私の足を取り、タオルで拭き取って湿布を貼ってくれた。

「本当にありがとう。部活で疲れてるのに時間取っちゃってごめんね。」
「気にすんなって。じゃぁテープ巻くから、きつかったり痛かったりしたら言ってね。」

慣れた手つきでテーピングをする。冷えた足に新開君の温かい指が触れるのは、くすぐったいような何か変な感じがした。
私が椅子に座った状態で、新開君が屈んでいるのも変な感じだ。いつもは見る事のない角度で顔が見える。きれいに通った鼻筋がいつもより際だって見えてドキドキした。

「名前ちゃんの脚さ。」
「あ、はい!?」
「普段こうやって間近で見るもんじゃないから少し新鮮だね。」
「う…確かに…。」

足をまじまじ見られるのって凄く恥ずかしいかもしれない。

「よし、できた。」
「ありがとう!…って新開君?」
「足だけじゃなくて脚も冷えちゃったでしょ?」
「いやいや大丈…ちょっと、ダメだって…!」

ふくらはぎにちゅっとキスをされ、つーっと唇がふくらはぎをなぞる。

「ん…」
「名前ちゃん。」
「っ、なに?」
「勃っちまった。」

下から鋭く見上げられ、動けなくなってしまった。こうなってはもうダメだ。スイッチの入った新開君を止めるのは難しい。

「が、学校だよ…」
「みんな帰ったし関係ねぇよ。」「しかも部室「いただきます。」

新開君の長い舌が這わされ、脚を甘噛みされる。

「ぁっ、ダメ…ダメだって…。」
「ダメって言うわりにすげぇ感じてるんじゃない?」
「ちが、あん!」
「説得力ないなぁ。」

ふっと笑って新開君は脚を攻め続ける。
ふくらはぎから太ももへ舌でなぞり、太ももの内側にちゅ、ちゅと吸い付いてキスマークを落としていった。
新開君の荒くなった息が大腿部に当たって刺激し、私の息も速くなる。

「はぁ、あっ、や…」
「名前すげぇヤラシイ…」

新開君は私の右の太股をぐっとお腹に付くように押し付けた。太股の裏側と下着が新開君に晒される。相変わらず舌で弄ばれ指が太股の付け根をつたう。
嫌だと言いながらも喘ぎ声の止まらない私は、ただ新開君から与えられる快感を享受するだけであった。

「っ、あん、ぁっ」
「はぁ、ちゅ、名前、気持ちいい?」
「そう、言う事はぁっ聞かな…」

…ガチャガチャ
バンッ

「新開ー、俺のケータ……」

声がする方を見ると扉の前に荒北君が。

「ケータイ忘れたんだけど…おまえら何やってんのォ。」

荒北君の突き刺さる冷たい視線が本当に痛かった。


(何ってナニだよ。)
(鍵くれェかけとけよボケナスが。)
(そこかよ!)

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