「あー花野?まぁ変わってるけど、ええ奴やで。中学からあんな感じ」
「ファンクラブとかあるしなぁ」
「ファンクラブ…!へえぇ…」
「小春ちゃんとかユウジとはまた別やんな?つーちゃんはガチホモやろ?」
「え、でも中学ん時は女子と付き合ってたて聞いたことあるでわたし」
「っあ〜、それマネの先輩やろ?むっちゃ美人の!」
「どっちもいけんのちゃう?」
「そうかも知らんなぁ〜」
「俺も花野やったら…考えるわ

「つーちゃんは白石くんみたいな綺麗どころしか相手にしやんし!あんたなんか圏外やろ」
「うわキッツ〜」



掃除の時間、同じ班の子に花野さんのことを聞いてみた。
それなりに生徒数の多い四天宝寺で、誰に聞いてもエピソードがでる人ってすごい。
知れば知るほどなんだか気になる人だ。

先ほど聞いた話を思い出しながら、ごみ捨てのジャンケンに一人負けしたため、人通りの少ない廊下を歩く。




「あら、転校生ちゃんじゃない」
「あ」




噂をすればなんとやら。

ごみを捨て終わり図書室へと戻る途中、花野さんと金髪のイケメンさんに出会った。
一緒にいるイケメンさんとごく自然に腕を組む花野さんは、これまた絵になっている。




「つばさ知り合いなん?」
「まあね。それより聞いてよ〜この子アタシに朝おかま?って聞いてきたのよ?!」
「そら傑作やな!」
「アタシに面と向かって聞くなんていい度胸してるわよ」
「え、ごめんなさい」




やっぱり聞いたらまずかったのか。

朝はノリで聞いちゃったけど、その時も白石くん爆笑してたしなぁ。
朝の会話を思い出して、わたしは小さく反省する。






「…あの、花野さんて、おかまなんですか


「そうよ。おかまで悪い?まったく、アンタみたいに直球で聞かれんの久々だわ?」
「へー…」
「…アンタ聞いといて反応薄くない?」
「そうですかね…。あの、花野さんと花野くんだったらどっちがいいですか」
「どっちでもいいわよ!」




なんか、朝からわたし花野さんに怒られてばっかだな。
けど、思ったことをバシバシ言えちゃう花野さんの性格がちょっと、いや…かなりうらやましい。
わたしは自分の気持ちを言葉にしたりすることが苦手だから。

もうそろそろ戻ろうかと迷っていると、金髪イケメンさんが人の良さそうな顔で話しかけてきた。




「自分白石と同じクラスやろ?俺隣のクラスの忍足謙也や。よろしゅうなー」
「あ、みょうじなまえです。よろしくお願いします」
「こいつ口悪いけどええ奴やから、仲良うしたってな」
「こちらこそ」
「なによ〜わたしは別に仲良くする気ないけど」
「…でも、わたし花野さんと仲良くしたいです」
「は?」



気がついたら、口にしていた。

ダメですか?と真っ直ぐに彼女を見たら、バッと視線を逸らされてしまった。
あれ、また怒らせちゃったかな。




「え、あの。…すいません、やっぱ嫌ですか」
「あ〜ちゃうちゃう。これは単に照れとるだけやから」
「バッ!違うわよ!」
「…違うんですか?」
「っ〜!だ〜!あんたもう面倒くさい!」




好きにすれば!
そう言う花野さんの顔は少し赤くて、何故かこっちまで照れた。
忍足くんはにやにやしながらそれを見つめていて、花野さんに軽くどつかれていた。




「じゃあ、次からつばさちゃんて呼んでもいいですか」
「…アンタのそのマイペースさが恐ろしいわ」
「俺も謙也でええよー。みょうじちゃん」
「あ、わかりました」
「……なんか、このアタシが影薄くなってるんだけど」




ちょっとだけ不満そうなつばさちゃんと、ニヤニヤ顔の謙也くん。

わたしにしては珍しく、仲良くしたいと興味を持った。

何がそうさせたのか。
わからないけど、なんとなくこれからの生活が楽しくなりそうな気がして、わくわくしている自分がいた。









これ、恋愛までもってくのかなり時間かかりそうな気がしてきたorz けど友情的な感じで。えへ\(^o^)/誤魔化すな
ほほほーじでは、おかま?まあ、ええんちゃう?みたいな扱いであって欲しい。


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