「…で?跡部様がどうしたって?」







ところ変わって屋上。
今日は珍しく、屋上には誰もいない。






「あ、うん。実は今度こっち来るみたいで会えるって」

「……は?誰が?」

「え?だから跡部様が。あ、この唐揚げおいし」





ブゥウウウウウウーーーッ!!!

唐揚げをつまみながら伝えると、午後ティーストレートを飲んでいたつばさちゃんが盛大に噴き出した。



「うわ、汚いよ…」

「ちょ、アンタそれマジで言ってんの?!冗談とか言ったらぶっ飛ばすわよ?!」

「ま、まじですよ」




ほんとにぶっ飛ばしかねないので、慌てて肯定する。
ストレートティーを噴射したつばさちゃんの周りは物凄いことになっていた。
つばさちゃん、目が血走っているんですが…



「…アンタって何者?跡部様とどういう関係なわけ?」

「あ〜…実は、景吾とは幼なじみで、」

「…    け     い     ご  !?」




んま!馴れ馴れしいぃぃぃ!!
目をひん剥いて、わたしの頭を両手で掴んだかと思えば物凄い勢いでシャッフルされた。
うあ、ああああぁ…




「んもぉ!信じられない…!あの跡部様とお会いできるなんて〜え!」

「よかったね。あ、電話でつばさちゃんのことは軽く教えといたから」

「えっ!何て?余計なこと言ってないでしょうね?!」

「大丈夫。すっごい綺麗な子が跡部に会いたがってるよって」

「ンマ〜〜!!それ本当?や〜ん!でかしたわなまえ!」




ぎゅっとすごい力で抱きしめられて、ぐえっと変な声がでた。
力の強さ半端ないな…。
鬼の形相から一転、きゃぴきゃぴし出したつばさちゃんは恋する乙女の表情をしていた。

抱きしめられたまま、至近距離でその綺麗な顔をせっかくだから観察してみる。
わ、肌すっごい綺麗ー…


つん。





「…て、アンタ何してんのよ?」






不機嫌そうな声にはっとする。
つい、無意識に指でつるんとしたほっぺたを押していた。
しかも抱きしめられたような格好のまま。(もう腕とかはまわされてないけど)





「つばさちゃんてほんと肌きれい」

「当たり前じゃない。アタシの努力なめんじゃないわよ」

「景吾に会って気に入られたら、ちょっと嫉妬しちゃうな」

「は?なんで」

「だってわたし、つばさちゃん好きもん」

「……はぁ?!」





先に仲良くなったのはわたしなのに。

景吾なんかに横取りされたくないな。まぁ、景吾と会わせることでつばさちゃんが喜んでくれるならいっか。
…わたしとしては、景吾がつばさちゃんを見て完全に女の子だって騙される姿を見たいだけだったりするんだけど。







すっかり考えこんでいたわたしは、その時頭の上でまさか彼女が頬を赤らめているとは思いもしなかった。








(……なんなのコイツ、天然なわけ?)













あれ?これ何連載?四天…?^∇^



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