ぴしゃり、と液体が床を叩く音が暗い部屋に響いた。暗闇に蠢く影は、それを一つ指で掬うと掌で包むように握りしめる。疼く体が吠えるように震えた。「……」頬を伝う、この温かいモノは一体何なのか。 - 1 / 11 - ≪prev next≫ ▽栞を挟む