チアノーゼ

ゆっくり 尾を引く
逆さまの鱗が
僕の頭上を

掴めないもの
頭をよぎる
恐ろしい形

少しずつ 少しずつ
欠けていく椀と
溢れ出す黒いもの
探し物も飲み込まれた

少しずつ 少しずつ
抉られる脳に
狭められる視野が
当たり前を潰していく


ゆっくり 尾を引く
逆さまの鱗
影も無く 姿も無い
逆さまの鱗が

少しずつ 少しずつ
狭くなる部屋は
直に場所をなくす
ほら
少しずつ 少しずつ
消費する酸素
全ては使い果たされる
ほら もうすぐそこまで


黒い窓から放たれるのは
使い古された思い出だけ
追い掛ける事も出来ずに
塗り潰された窓眺めてる
向こう岸で笑う青い影に
聞けば何か分かるかなあ
見える筈無い景色眺めて
手を伸ばした

(潰えた視界)





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