コーヒーブレイクは15時に




白い花々の前に座った。

ここに来るのは、いつぶりだろう。


私達は絶望と共に、この地を後にした。


陽の光を目一杯に受けながら
白い花は風に揺れる。


ここに、パクは眠っている。




パク、あの日から
ワタシたちは手足を何本失たね。


ただの1度も
団員の死に涙したことはなかった。


あいつが自分のせいで死んだ時も
パクが蜘蛛を守るために死んだ時も


だからコルトピとシャルナークが死んだ今も
同じように涙は流さない。


ただ、知りたいだけだ。



風が強く吹いて
崩れた天井に吸い込まれていった。


上には素知らぬ顔で
青空が広がっている。



知りたい。


ただ、知りたいだけだ。


あいつが死んだ時
前進するための蜘蛛の一部を失ったことを
それが自分のせいだと責めた。


団長を生かすことを
蜘蛛に置き換えていたパクを
あの日、心から憎んだ。




では今回はどうだろう。




人ではない。


ワタシは蜘蛛ね。




呟いた言葉が地面に落ちた。


白い花を見ながら
どす黒い感情が渦を巻いて
自身の身体を飲み込んでいく。





ただ、蜘蛛であることを選んだだけよ。










そう、だからワタシのこの何かに名前をつけるなら



それを痛みと呼ぶよ。



身体の一部を失たのだから。





太陽は、時間をかけて頭上にまで登ってきて
首元をジリジリと焦がした。











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