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『赤司くんは、わたしを見つけて、わたしの持っていたみんなの役に立てる能力に気付かせてくれたよね』

「? 突然どうしたんだ?」

『テツくんも似たようなことを言ってたけど、赤司くんが導いてくれたから、今のわたしがあるんだなあって思ったの』

「導く、か。まるでオレが神様で、君にお告げでもあげたみたいだね」

『赤司くんが神様かあ。ふふ、何か違和感ないね』

「そうか?」

『うん。赤司くんは何でもできるし、赤司くんが神様なら、どんな不安も消えちゃいそう』

「…なら、オレを信仰してみるか?」

『え?』

「病めるときも健やかなるときも、赤司征十郎を神として信じ付き従うのなら、この先も導きと救いを約束しよう」

『……』

「僕の敬虔な信徒になるか?」

『あ、えっと…』

「……なんて、ね。すまない、悪ノリが過ぎたようだ。そろそろ行かないと練習に遅れてしまうな」

『あ、うん…そうだね…練習、行こっか』


あのとき頷いていたら、なんて考えて、ぞわりと背筋が震えた。


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