※隊士設定
『副長、マヨあげるんでタバコやめましょう』
「は、?」
昼過ぎて。書類を整理しながらタバコを吸っていたら急に、この真選組唯一の女隊士である中田がこう言ってきた。ノックもせずに勝手に襖を開けて、だ
タバコをやめる?代わりにマヨあげるから?
最近雨が続いてるせいか、元々頭はおかしかったのだが更にぶっ壊れたようだ。主に思考回路が。
おい、その取り引き。俺全く得しねえだろ。
めんどくさかったが、一応そうぶっきらぼうに返事をしといた。そしたら案の定中田が食いついてきた
『得、するじゃないですか。ほら、マヨもらえますよ』
「別にお前からはいらねえよ。足りなくなったら山崎に買いに行かす」
『部下苛め反対です。欲しいなら自分で買いに行ってください』
「いちいちうるせえよ」
『本当、タバコやめてくださいよー。臭いんですよ、マジで』
「そんぐらい我慢しろ。大体、臭い言うならお前が俺の近くに来なければいいだけの話だろ」
『そのぐらい、分かってますよ。いつも副長がタバコ吸ってる間は、例え一緒に見回りしている最中でも、全力で距離をとってるじゃないですか』
「てか、前々から思ってたんだがお前距離空けすぎ。失礼だろ」
『臭いんですもん』
ベッ、と舌を出して中田はそう言った。お前だから、そういう態度止めろって。
どうして俺はこんなにも部下に恵まれないんだ。
総悟といいこいつといい。全く、悩みのタネだ
『と、いうわけで禁煙です。副長』
「なにが“と、いうわけで”だ叩っ斬るぞ。まず、なんでわざわざお前に決められなきゃいけねえんだ」
『副長が肺癌でくたばるのは別に構わないんですけどね、私にまで健康の被害が来るのはごめんなんです』
「殺されてえのか」
こいつ、絶対マジで総悟に似てきやがった。
俺ってどんだけついてねえんだ。
部下が上司にくたばるのは構わない、とか言うなんて言語道断だぞ。切腹させんぞ、オラ
『大体、なんでそんなにタバコ吸うんですか?おいしいんですか?』
「ちげーよ。吸ってたら、こう、なんか、落ち着くんだよ」
『ほう、つまり口寂しいということですね』
「気持ち悪い言い方してんじゃねえよボケ」
『口寂しいなら指でも加えてたらどうですか』
「違うって言ってんだろ」
『タバコが吸いたくなったらずっとチュパチュパ指吸っとけばいいんじゃないですか。そしたら少しは副長にまとわりついている、悪いイメージも解消されますよ』
「解消されるどころか逆に変なイメージつくだろ、それ」
『いいアイディアだと思いますけど。指吸い副長』
「お前の指を吸えと?」
『自分のに決まってるでしょ。気持ち悪いこと言わないでくださいこの変態』
「冗談に決まってるだろ。いちいち反応してんじゃねえぞ」
おい、変態言うな。お前絶対Sだろ。絶対ドSだろ
「タバコ止めろ言うなら、お前協力しろよ」
『別に協力するぐらいなら構いませんよ。ただし、副長が今後タバコを金輪際永遠に断絶すると誓うなら』
「おい、やたら厳しすぎるだろ」
『その代わり、指吸わせろとか言ったらぶった斬りますが』
「誰が言うかこの野郎。お前の中での俺のイメージって一体なんなんだ」
『ムッツリ』
「よーし、切腹なお前」
『普通に嫌です』
「おい、タバコ持ってこい」
知るか、禁煙なんて
イライラしてる時にはタバコが一番なんだよ
俺はだれにも指図されねえ
喫煙とか禁煙とかは全部俺が自分で決める
部下に勝手に決められてたまるか
『とにかくタバコ止めましょう。早死にしますよ』
「なんだ、お前。俺に死んでほしくないのか」
『んなわけないでしょ。何うぬぼれてんですかマジ気持ち悪いですよ』
「お前切腹な。それか俺がしょっぴく」
『そんなに刀振り回したいのなら自分が持ってる灰皿でも斬ればいいんじゃないですか』
「そんな思考してるお前の頭を斬ってやろうか」
『ほら、優しい優しい上司思いな部下の私がわざわざマヨ持って来てるんですよ。これは止めるしかないでしょ』
「だから止めねーって言ってんだろ。しつけえな」
『タバコなんて止めて今日から指吸いましょう』
「おい、俺いくつだと思ってるんだ」
『さあ。精神年齢が外見年齢から20引いたら出るってことしか分かりません』
「よーし殺す。お前絶対殺す」
『冗談ですって。タバコなんて吸ってるからそんなにキレやすくなるんですよ』
「…はあ」
『ため息だなんて珍しい。疲れてるんじゃないですか。肺が』
「…お前さ、」
『なんですか』
「俺の禁煙に手伝うっ言ったよな」
『言いましたけど』
「それ、嘘じゃないな?」
『ええ、武士に二言はありませんよ』
お前、自分で武士のつもりなのかよ
そんな華奢な体して、笑わせやがる
「今の言葉忘れるなよ」
『忘れませんよ』
「よし、じゃあ」
『なんですか』
「タバコが吸いたくなったらキスさせろ」
『…。…は、』
「だからキスさせろ、って言ってんだよ」
『…バカですかあんた。頭沸いてんじゃないですか』
「沸いてねえよ」
たまには俺が上手に回ってもいいだろ
禁煙しましょう
(武士に二言はねえんだろ)(一回死んだらいいんじゃないですか、この変態)
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単なる毒舌部下が書きたかっただけです
タバコって本当迷惑ですよね
うちは父がヘビースモーカーなんですがマジ臭い
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