「なあ、今日は何の日だと思う?」

「知らない」


………。


質問に対してそっけなく「知らない」と一刀両断してやれば、途端にその場に広がる沈黙。
質問してきた銀さんは私の答えを聞いて、明らかに残念そうな顔をしている。

「知らない、はないだろー」

「だって知らないのは知らないもん」

「いや、ほら、思い出してみろよー」

「あ、そういえば来週で私たちが付き合って3ヶ月だね」

「そうじゃなくて!いや、それもあるけど!今日、今日祝うことがなにかあるだろ!」

「えー」


知らない、なんて嘘。ごめんね、銀さん。確かに来週で付き合って3ヶ月だけど、それより大事な記念日は今日だよね。大丈夫、そんなにガッカリしなくても。ちゃんと覚えてるから。むしろ、忘れるわけがない。


だって今日は大好きな彼氏の誕生日だもの。


わざわざ神楽ちゃんや新八くんに協力してもらって、今日は2人きりになれるようにしてもらったし。誕生日プレゼントもばっちり用意したし。うん、大丈夫大丈夫。何の心配もないし大丈夫大丈夫大丈夫。

「…」

「何で、すねてんの」

「…べつにー」

…言い出しにくい!ああああああもうやだよ、私ってなんでこんなに素直じゃないの!もういやだ!何が「知らない」だよ冒頭の私のバカバカバカ!誕生日ぐらい素直になったらいいじゃん私、大好きな人の大切な日なのに、なんで私はこんなに駄目な彼女なの!
ツンデレどころかツン十割デレはナッシング状態だよ

素直になれ、私。今日は冗談抜きで素直になる日だから。

「…」

「…ねえ、銀さん」

「…んー?」

機嫌悪っ!

「こ、これ…」

「なにこれ」

「…ケーキ」

「…へ?」

「…だーかーら、誕生日ケーキだよ。誕生日おめでとう、銀さん」

「ええええええええ!うっそぉマジでー!!!」

ケーキを渡した瞬間、銀さんは叫び出しその場で小躍りをしはじめた。げんきんだなぁ、もう…。まあ、私が素直じゃなかったのが原因なんだけど。

「食っていい?食っていい?」

「いいよー」

そう言って銀さんはケーキを食べ始めた。銀さんは純粋においしいおいしいと言いながら食べてくれるから、作った側から見たら本当に嬉しい。

「味はどう?」

そう聞けば銀さんは笑顔で「うまい!」と言ってくれた。



(それだけで私は満たされるから)


――――――――――――
銀さん誕生日記念!
グダグダ文でごめんなさい!

っぽい。様よりお題をお借りしました


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