ガララララッ




「来たよ来たよ土方君……」

「楽しみですねィ……」

「おい、お前ら何コソコソ話してんだ」

「特になんにもないでさァ」

「それより土方君、早く椅子に座りなよ」

「?ああ、」

「ずいぶん長い便所だったな、土方コノヤロー。大か?」

「違うわァァア!!!!!!                    ったく…………」





サッ…………


ドガッシャァアァァァン!!!!!!!!




「ブッ、ハハハハハハ!!!!!!!!」

「ギャハハハ!!!!!!ざまあねぇでさァ」

「いって……!っ、お前ら何やってんだァァアァァ!!!!!!」

「何って………、にっくき野郎への嫌がらせですけど?」

「大変だったんだよー。土方君がトイレから帰ってくるまでの短時間で、椅子の座る板を体重をかければ壊れるように上手いことヒビ入れないといけなくてさ」

「本当に何やってんだァァアァァア!!!!!!」

「それにしても面白かったね。やっべ、笑いすぎて涙出てきた」

「ばっちりムービーにも納めやした」

「よーし、お前らそこに並べ!!!!ぶった斬る!!!!!!」

「おーい、そこの青春真っ只中三人組ー?」

「ん?なんだ、邪魔しないでよ銀ちゃん」

「いや、邪魔もなにも今授業中だからね?」

「そうですかィ。じゃあ勝手に授業進めといてくだせェ」

「いやいや、お前らが教卓のど真ん前で騒いでるから進めれるものも進められねえっつーの。さっさと教科書出せー」

「先生ー、早く席替えをしてください」

「なんだマヨラー、今の席に不満でもあんのか。教卓のど真ん前なんて素晴らしい席じゃねえか」

「不満しかありません」

「それにしても、大分ヒビ入れるの上手くなったじゃねえか」

「でしょー?土方君への嫌がらせを続けてる内に、素早くキレイにヒビを入れるコツを掴んだんだ」

「私マヨラーの肩を持つわけじゃないけど、こいつら全然反省してないネ。まあいつものことアルが」

「大体さ、大串君?お前も毎日毎日同じような嫌がらせ受けてんだから、少しは学習しよーぜ?見たかよ、さっきのあいつらの『早く椅子に座れや』という企み顔」

「大串じゃなくて土方です。とりあえず早く席替えをしてください。ストレスしか貯まりません」

「ストレスのスの字も知らねえ年してえらそーなこと言ってんじゃねーよ、このマヨラーが。回りをよく見てみろ、いい席じゃねえか」

「横には私と言う美少女もいるしね☆まあ、一番前は死ぬほど嫌だけど」

「俺は土方さんの後ろやチャイナの隣なんて、気分が悪いでさァ。とっとと席替えをしてくだせェ」

「私もこんなサドの隣なんて嫌ネ」

「文句言うなー。席替えなんてこの間やったばっかだろーが。まだ早いっつーの」

「嫌アル。サッサと席替えしろよこの天パ。私をこのサドの隣にするなんてぜってえわざとだろクソが」

「クソなんて言葉女が使うなってーの。てかあれだからね?銀さんのこの髪の毛は天パっていうほどクルクルじゃないからね?」

「クルクルなんて先生の頭の中だけでさァ」

「おーい、沖田君?あんま調子乗ってると国語の成績1にすんぞー」

「職権乱用でィ」

「ったく、いてて……」

「あれ?土方君、お尻痛いの?」

「痔アルか?」

「さっきてめえが椅子にヒビ入れたからだろうが!」

「先生ー、土方君の椅子だけいつも新品でずるいと思います」

「いや、お前らが毎度毎度ブッ壊すからしかたねぇだろ」

「差別はいけねえですやい、先生。と、言うことで土方さんには空気椅子で授業を受けてもらいやしょう」

「なんでだァァアァァア!!!!!!」

「マヨラーの痔なんて置いといて、さっさと授業始めんぞー」

「先生、痔じゃないです」

「痔ならケツにマヨでも塗っとけー。お前ならそれで治るはずだー」

「いや、治るわけないでしょ先生」

「いやー、それにしても一番前はやだな。まあ、横にいる土方君にいたずらするのは楽しいけど」

「お前まじ一発殴らせろや」

「私も前から二番目なんて嫌アル。特にサドの横ってのが死ぬほど嫌アル」

「こっちのセリフでさァ」

「まあ、神楽ちゃんと近くなれたのは嬉しいかな」

「私もアル!これで一番後ろだったらもっと最高ネ!」

「あ、だったらさ!窓側の後ろの人と席交換してもらおーよ!」

「ナイスアイデアネ!!幸いにも窓側の後ろはメガネとジミーアル!これならすぐに変わってもらえるネ!」

「ホントだ!てかなんで何気に一番いいポジションとってんだ、ジミー」

「おーい、お前ら。話丸聞こえだぞー。席を変えるなんてダメに決まってんだろ」

「おい、ダメガネ席変われ」

「聞けよ」



「嫌ですよ」

「なんでだコノヤロー」

「いや、普通に考えて変わるわけないでしょう。こんないい席」

「…………あのね、新八君。私、幻のお通ちゃん北海道ツアーのチケット持「先生、目が悪いので一番前に行ってもいいですか」……ちょろいな」

「おーい、新八くんー?君はあくまでもツッコミ担当メガネだろ?何ボケに行ってんの?何楽してんの?今まで全くツッこまなかったけど」

「僕もしんどいんですよ。そんなにずっと叫んでるだけの体力もないし」

「いやでも、やっぱりツッコミなんてお前じゃねえと出来ねえよ。今まで大串君が1人でずっと頑張ってたけどなー、正直言ってこいつじゃあ間に合わねえんだよ」

「おう、俺はもう疲れたから寝る。後は任せた」

「なに寝てんすか!土方さん」

「いいから黙って席変われやゴラァァアァァ!!!!!!」


ドゴォォオォォオォォオォォオォォオォォオォォオ!!!!!!!!


「ギャアァァアァァアァァ!!!!!!」

「か、神楽ちゃん、暴力はダメ!めっ!ジミー死んじゃうから!」

「き、君は俺を助けてくれるのかい?」

「さすがに神楽ちゃんに暴力ふられたら死んじゃうよね……





だからさっさと大人しく席変わってやれやゴラァァァアァ!!!!!!!!」

「一緒に窓側の後ろになれて良かったねー」

「そうアルな。ジミーもすぐに席変わってくれたネ」

「…………お主ら、先程からなにをギャーギャーと騒いでおるのだ」

「あ、ヅラ」

「ヅラじゃない!桂だ!」

「そっかー、新八君の前の席はヅラだったのか。てか髪の毛うざっ」

「だからヅラではない!桂だ!」

「細かいことでいちいちうるさいネ。そんな喋ってるヒマあったら、次の昼休みに焼きそばパン買いに行く作戦でも立てとくアル」

「あ、あと5分でチャイムなるじゃん。次は弁当かー、ラッキー☆」


ゴソゴソ


「…………そしてお主は何をしてるのだ?」

「ヒマだから、ヅラの頭で三つ編み。てかなんでこんなにサラサラなの?羨ましい」

「なんでと言われても…………、てか痛い!もう少し優しくしてくれ!」

「あ、動かないで!もうちょいで出来るから!………………ほら!」

「ほう、上手いこと結うものだな」

「ヅラ、すぐにほどくアルね。なんだか見てたら兄貴を思い出すヨ。気分悪くなってくるネ」

「兄貴って、あの夜兎校の?」

「そうアル。あんな奴ろくでもないネ」

「ふーん。って、あ……」



キーンコーンカーンコーン



「チャイムが鳴ったネ!!ヅラ、早く購買に行って焼きそばパン買うアルよ!!!!」

「任してくれ!リーダー!!」

「そうはさせねえぜ、チャイナ!焼きそばパンは全て俺のもんでィ!」

「………………(爆睡中)」

「あ!待ってよ神楽ちゃん!」




「……転職するか」





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