ヒ「円堂くぅうぅぅうん!!!!」ガバッ!

円「イジゲン・ザ・ハンド!!」

ドゴォォォォォオ!!!!

先生「そこ、静かに!」



あ、ヒロト君天井に刺さった。

先生の注意を寝ぼけた頭でボンヤリと聞きながら、私は目をこすった。眠い。


この間、新年度に入りクラス替えがあったばかり。
最初にクラス表を見た瞬間に私は直感で感じた。

このクラス、荒れるな

男子のほうの名簿に並んでいた
円堂守
基山ヒロト
の文字が未だに頭に残って離れない。

そして隅のほうでリアルに土下座のようなポーズをしていた円堂君の姿を私は永遠に忘れないだろう(そうとうショックだったのかな)

あ、あとやたらとテンションが高かった変態の姿も



始業式から一週間たって、少しずつ授業が始まり
そして、私の直感は当たった。

毎時間のように嫌がらせ(?)を続ける変態に、キレる円堂君

おかげで教室の穴がドンドン増えていく。
まあ修理代はヒロト君のお父さんが全額出すらしいけど。何しろ大金持ちらしいし。
てかまず大金持ちなら、息子にちゃんとした教育しなよ。特に道徳的な部分を重点して


そんなかんじで、私は授業中の睡眠がとれなくなった。だっていっつも爆音で目が覚めるもん。

円堂君の機嫌が悪いのも、私が寝不足なのも全部ヒロト君のせい。


すっかり目の覚めた私は
すっかり元気になって席に座りながら円堂君を見つめている変態に
何か仕返しをしてやろうと思った。

今、手元にあるのはシャーペンと消ゴムと、あと寝るために立てた教科書。まあ、これだけあれば充分だ。


『〜♪』ポイッ

コツン

ヒ「…?」

『(笑)』ポイッ

コツン

ヒ「っ…?」


取り合えず準備運動として丸めた消ゴムのカスを飛ばす。

ヒロト君は私の席の斜め前だから当たりやすい。フフン、

じゃあ、次は…


『うりゃ、』ポイッ

グサッ

ヒ「痛っ!!」


そして急いで机に突っ伏して寝たふり。

さすがにシャーペンは痛かったか。まあいつも円堂君の全力の必殺技くらってるから、これぐらいでは効かないよね。

次は教科書でも投げてやろうか、と思ったがさすがに止めた。道徳がないのはどっちだ、という話になる。

あー、暇だなー…




























『と、いう夢を授業中に見ました』

風「なんの報告?」

ヒ「俺がシャーペン投げられたりするのは気にくわないけど、円堂君と一緒のクラスっていうのは嬉しいな」

円「おい佐奈お前冗談でもそんなこと言うなよ変態が付け上がったらどうするんだよ鬱になるぞ俺鬱になるぞ」

『えっ、なんかごめん』

鬼「てか授業ぐらい起きとけよ」

『頑張って起きてたよ。…5分ぐらいは』

鬼「すっくなお前の頑張りすっくな」

豪「はあ、だからお前はいつもテストで『あー!!手が滑って豪炎寺君にアッパーを!!』ってなんでだぐふっ!!!!」

風「豪炎寺乙」

『滑ったんだからしゃーないしゃーない』

鬼「明らか故意だったけどな殺意が軽くミックスされてたけどな」

『テストという単語を聞くと豪炎寺君にアッパー喰らわせたくなる病』

風「精神科行け」

ヒ「あー、俺円堂君と同じクラスが良かったなー。そしたら毎日毎時間円堂君の姿を拝めて、そう、それは、まるで天国のよう!」

円「もしそれが現実に起きたら、俺天国をぶっ潰すぐらい怒り狂うわ」

鬼「てか佐奈、お前なんでわざわざその夢のことを俺たちに報告したんだ」

風「そうだ。話してもこの変態が興奮するだけで大損ばかりだぞ」

『え?あれ?みんな知らないの?』

鬼「なにがだ」

『見た夢を人に話したら、絶対に正夢にならないって話』

ヒ「なんで言っちゃうのおおおおおおおおおおお!!!!!!」

円「なるほど!俺、生まれて初めて佐奈のこと賢いと思った!」

『おい悪口だろそれ遠回しに私がバカって言いたいんだろコラ』

風「じゃあ、永遠に円堂とヒロトは同じクラスになれないってことだな」

鬼「佐奈も考えたな」

『うん、まあね。これをヒロト君に直接言えばぬか喜びさせることが出来るし面白いものが見れると思って』

風「なんだただの鬼畜か」













――――――――――――

紅愛様へキリリクとして捧げます!

甘くなくてごめんなさいorz

本当は教室でヒロトとダラダラギャグみたいのが書きたかったのですが、途中でネタが出てこなくなり結局夢オチに←
夢オチって便利だと思います。

そして夢を誰かに言うと絶対に現実にならないというのは、本当らしいですよ


それでは、キリリクありがとうございました



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