些細で取るに足らない抵抗だと思った。彼を諭しながら、心では愚かだと見下していた。
 彼らの放った波はゆるやかに広がっていく。もしかしたら、そういった類いのものに心を奪われただけなのかもしれない。気の迷いかもしれない。明日になれば、またいつものサッカーが帰ってくるのだろう。
 満足しているのか、それでいいのか。なんて訊けなかった。ただ指示に従うだけで。
 革命なんて馬鹿げている。それでも焦がれていた。俺たちが望むサッカーにもう一度会えたら。もしそんな時がきたら、一番の輝きをあいつらに見せたい。
(喜多)



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