晴れたる入学式。俺はあしつ、で、右端の一番前。後ろは見知らぬ顔。3番目は同じ小学校。
「う、つくしくない……うう、ああ……」
 左隣。
「き、君、きみ」
「はー、俺?」
「そうだ」
 焦点の定まらない目。異常に白い肌。震える声。
「ホラー……」
「ほっ、ほら?」
「何でもない。なんだ?」
「君の机が、歪んでるから……位置を合わせられない……!」
 俺は机を見る。ほんの少し右が手前に来ているだけだった。
「きっちり、床のこの線に合わせてもらえないか」
 名札を見る。しろ……。
「しろさぎ」
「しらさぎだ! 読み間違えるなんて美しくない!」
「確信した。お前とは一生相容れんわ」
 見開いた目。案外綺麗な顔をしている。こちらから願い下げだと呟いた唇を見て、俺は数秒前の自分の発言をほんの少しだけ後悔した。
(阿志都と白鷺)
(初対面)




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