どうしてかなあ。おまえはただ、おれに掻き立てられればいいだけなのに。我慢しているのかな。
本当は殴りたいくせに。蹴りたいくせに。早くおれの顔を苦痛で歪ませたくて仕方ないくせに。
「違うの、まさみちくん」
違わないくせに。喜ぶのはおれだけ、じゃない。違う。
「電算」
「やめて」
「電算」
ぱしん。頬を打つ音が耳を抜けて身体が痺れた。お手柔らかに。いや、やっぱりひどく。
(情報と電算機)
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